第17話

「へー?初日にしちゃったの?」


「そ、それはあんまりなんで。いや、でも、女の子に見えるなら抱いて欲しいって言われました。男になぜか見られてしまうらしくて、自分に自信ないようなんです」


「男?体格とか?」


「いや、顔?俺はかわいいと思うのですが」


「じゃあつるぺたな胸とか?」


「いや、胸はあります」


「どんな子か気になってきたわ」


ガチャリとドアが開くと、笑理は驚いていた。


「あ、おかえり。この方は…?」


「お、お邪魔してます!り、亮介くん、私、用事思い出して…あ、あの私姉みたいな感じで、あ!実家がね、近所で子どもの頃から知ってて。あの〜帰ります!」


「碧唯さん?」


急に帰ってしまった。


「亮介くん。あの人、なんだか…女優さんに似てない?ちょっと名前忘れたけど…綺麗だった」


「え?…まぁ、そうかな?」


妹が女優やってるから?


「あ!碧唯さんバック忘れてるし!」


慌てて外に出る。まだいるといいな…駅までダッシュかな。と思ってたら、すぐ見つけた。歩くの遅い。


「碧唯さーん!忘れ物!」


「え!うそ…それ私の…」


急いで出てったのに歩いてたのはなんでだ。

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