第14話

「亮介くんは、演技してるのわかってたんだ?」


「…結構真逆なこと言ったりして、よくわかりません」


「ふーん?」


碧唯さんは、聞いてるか聞いてないのかそんな返事する。


「あ、もうすぐ着きます」


「え、あれなの?綺麗なところ」


「彼女がもともと住んでた家なんで」


「へー」


ん…?


なんか、入り口に見たことあるような人が…


「いるかさん?」


「あ!亮…」


碧唯さんに目がいったようだ。


「あなた、なんでここに?」


「…私はただ、ここを通るかな?って思って。待ってただけです」


「亮介くんに何の御用で?」


「あ、あなたこそ」


「私は姉みたいなものなので。彼の兄から彼女と会って話をしてほしいと頼まれました」


「それで?なんで家なんですか?」


「あなたみたいなのが寄ってくると話しにくいからですよ?さ、亮介くん行きましょう」


「ちょっ、ちょっと!」


いるかさん、まじ、なんで家知ってたんだろ…。碧唯さんを無言で、部屋まで案内する。


「あら、そんなに広くない」


「そうですね…」


「2人には狭いんじゃない?それぞれの部屋もないんでしょ?」


「…はい」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る