〜第27話〜 殴り込み
俺は敵の魔法を魔法を使って相殺させることをイレースと名付けた。
例 火魔法を水魔法で消すなど
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城に殴り込みをすることになったがユフィアさんに計画はあるのかと聞くと
「計画かい?そんなの目の前の敵を蹴散らすだけだよ」
となんとも無計画。
これがもし罠なら機能しないだろ。
いやそうやって思わせるまでが罠かもしれない。
自分でできる準備は万端にしておこう。
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〜当日〜
俺達は決めた通り真正面から。
つまり城の入り口である正門の前に立っていた。
「さあ、さっさと終わらせてコーヒーでも飲もうかね」
「ほっほっほ。老いぼれが2人いるのが気がかりだかの」
「何言ってるんですか。お二方まだまだお若いですよ」
「お前が何言ってんだ。どー考えても若くないやろ」
「はぁ…んな事どうでもいいから行くぞ」
なんでこんな楽しそうなんだこの人たちは。
まあここまできたらやるしかないか。
でも今回は前より人数が多いし俺達も強くなっている。
真正面からいっても案外なんとかなるかも知れない。
「止まれ!なんだお前達は」
と考えていると門番の兵士に止められた。
「んーそうだね…悪者っぽく復讐者。とでも名乗ろうかね」
「はっ!いいじゃねえかおばさん!
ってわけでどいてくれね?兵士さん」
「ふざけるな!ここを通すわけにはいかん!」
「まあそんな事はわかってる。悪いが強行突破させてもらうよ」
「何を言って…うわぁぁ!」
行く手を阻もうとした兵士をけっつんが一掃。
俺たちはそのまま城の中へと入っていった。
「貴様ら何者だ!」
「はいごめんね〜」
「ぐわぁぁ!」
「侵入者だ!兵を呼べ!!」
またこの光景を見る事になるとは…
もっとも今回はけっつんもミクシアさんもいるけどな。
2人がいれば百人力だ。
実際今の所けっつんだけで完結している。
とその後もけっつんが兵士を一掃。
だが俺は知っている。
兵士は質より量。
1人1人は大した事ないがとにかく量で攻めてくる。
あの時俺は体力と魔力が尽きてしまった。
だが今は5人もいるし勇者の剣は魔力も消費しない。
それにあれから色んなモンスターを倒したおかげか俺の魔力総量も増えた。
おそらくレベルアップしている。
まあなんとかなるだろう。
と思っていたら兵士が大量に走ってきた。
「ここからが本番か…」
「この調子ならお主1人で大丈夫じゃないかのぉ。ふぉっふぉ」
「もう冗談やめてください。イルダおじい」
「雑談はその辺にしておきな。そこまで来てるよ!」
「まずは僕の魔法で数を削ります!みなさん離れてください!」
脳震盪を起こす程度に固くした岩を上空に生成し次々と落としていく。
魔法版の投石だ。
この場合は落としてるから落石か。
兵士が多くいるおかげで適当に落としても誰かしらには当たる。
これで少しは減るだろう。
と思ったら横からも後ろからも兵士が走ったきた。
俺たちは巨大な十字路の真ん中で待ち伏せされていたのだ。
「俺は後ろ!イルダは右!ミクシアさんは左!けっつんとおばさんは前を頼む!」
「まかせろ!」
「了解じゃ!」
「わかった!」
よし。
けっつんの方はいちようおばさんもいるし大丈夫だろう。
ミクシアさんも強い。
だが何かあったらどうしよう。
あの綺麗な顔に傷ひとつでもついたら皆殺しにしてやる。
もっとも信用をしてないわけじゃない。
信用しているが心配だ。
イルダはいまいち実力を分かってない。
ただ俺よりは強いだろう。
なんだ…。
結局俺が1番弱そうだな。
自分の心配だけしてればいいな。
よし…。
やるか。
まずは先ほどと同じく落石。
だが目視で分かるほど兵士は減っていない。
よく見てなかったけどさっきもか?
まあいい。次は何の魔法を…
なんて考えていると火の玉が10個ほど飛んでくる。
そっか、兵士がただ突っ込んでくるだけなんて事ない。
そりゃそうだ。
落石も魔法でイレースされたのか。
なんの魔法だろう。
岩で砕けさせたとかかな?
なんにせよやはり訓練された兵士だ。
普通のモンスターと同じにしてはいかんな。
相手は人間様だ。
火の玉を水魔法でイレース。
カウンターで兵士がいる地面に火を走らせる。
なるべく広範囲で。
ベギ◯マだ。
今回は相手がイレースしてくる事を前提にし、少し高火力にした。
相手が水魔法を使うまでになるべく致命傷を与えておけるように。
もう魔法の火力操作はお手のものだ。
俺のベギ◯マが水魔法によりイレースされた頃、兵士は見て分かるほど減っていた。
作戦成功だ。
多分死んでないと思うけどな…
少しの火傷で済んでいる奴もいるようだし多分大丈夫だ。うん。
次はどうしようか。
色んな魔法試してみたいし…
そうだな…
木魔法で巨大なつるのような物を作り薙ぎ払い。
これがなかなか好感触。
相手が木をイレースするため火魔法を使ってきたが、逆に燃える巨大なつるになり被害が増大していた。
これはなかなか使える。
そんなこんなでほとんど兵士を一掃。
終わった後に周りを見渡すと意外にも俺が1番乗りだった。
ミクシアさんは後少し、イルダも大丈夫そうだ。
けっつんは…あれ?
意外に苦戦している。
そういえば多数を相手にするのを見るのは初めてかもな。
勇者の剣はチート級の能力だが大人数が相手だと相性が悪いのかもしれない。
けっつん自身魔法が苦手そうだし…
意外な弱点だ。
助けてやるか…
火魔法をとにかく大きくし飛ばしてみよう。
メラ◯ーマだ。
俺が魔法を生成してる途中、別の方向から巨大なメラ◯ーマが。
いや、今のはメラ◯ーマではない、メ◯だ。
兵士の被害は甚大。
そして魔法を使ったのはユフィアさんだった。
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