〜第9話〜 修行の成果
俺は1週間ほど森でゴブリン退治をしていた。
この1週間の成果としては、離れたところで魔法を作り出せるようになった事と新しい魔法を使えるようになった事と、おそらく魔力総量が増えた事、これはおそらく経験値を得てレベルアップしたんだろう。
魔法は今までは手のひらで使っていたが遠隔で作れる事が判明した。たとえば敵の頭上から水の剣を落としたり、敵の地面から土を盛り上げて体勢を崩したりと、使い勝手はとてもいい。ただ自分から離れれば離れるほど消費魔力が多くなるのが玉に瑕だ。
新しい魔法はというと、新しく氷が使えるようになった事と、前から使えた火が実践で使えるレベルにはなったということ。氷は最初は使えなかったが火を習得してから使えるようになった。おそらく水と火を扱えるのが関係しているのだろう。このまま覚えていけば他にも新しい属性を覚える可能性があるのだろう。楽しみだ。
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今日は珍しくけっつんに呼び出しされた。宿屋に入るとけっつんが体をこちらに向けて椅子に座っていた。
「金がねえ…」
第一声だった。
「は…?金ならあるって前言ってたじゃねえか、確か2ヶ月はもつって…」
「わりい…1週間持たないかもわからん…」
「は!?何に使ったって言うんだよ!あ、もしかして俺が修行してる時顔出さなかったのはそれか?」
「あ、ああ…まあな、とりあえずお前も一回経験してみろよ、俺の気持ちが分かるから」
「経験?どういうことだ?」
「いいからこいって」
そう言ってドアを開けるけっつん。何やら怪しい…何が裏がありそうだ。
「その前に説明しろ。付いていくのはそれからだ」
「違う!口で説明するのは難しいんやって!百聞は一見にしかず。な?」
これは無理なやつだな、はぁ…いい大人が何駄々こねてるんだか。しょうがないからついていくか…でも2ヶ月分の金をこんな2週間少しで使い切ったんだよな?さすがに許しちゃいけないな。よっぽどの理由じゃない限りちゃんと言おう。猫とか年寄りのおじいちゃんとか出されない限りは大丈夫…
けっつんの後ろを歩く。宿屋を出て大通りへと出る。あ、そうだ、最初に来た時あの一番奥に見える大きな建物が何か教えてもらおうと思ったんだ。
「なあ、あの大きい建物ってなに?」
「ああ、あれは冒険者が集まるギルド。あそこに行けば依頼を受けれる」
「へえ〜、後で行こうよ!」
「ん、ええよ」
大通りの半分くらいまで到達していた。結構歩くな…そして奥に行くにつれてだんだん周りが騒がしくなってきた。なんだろう、声を張り上げてる人がいる。キャッチかな?
と思った時男に話しかけられた。
「おー!お兄さん!また来てくれたんです!?」
「ん、ああ。今回はつれもいる」
「さっすがお兄さん!さあ、入って入って」
そう言われ俺らはついていく。階段を3人で下っていく。
「どこに入るんだよ?」
「お前17だよな?ほなギリ大丈夫、いけるいける」
「はあ?もしかして酒か?」
「まあそんなもん」
階段を下りきり、広い部屋に出る。左手には
細長いテーブルがありテーブルの奥にはスーツを着た男性が立っていた。おそらく受付だろう。
右手には椅子やソファが置いてあった。待合室的な感じだろう。
「それではごゆっくり」
そう言うとキャッチの男は階段を上がっていった。
そしてけっつんが受付に向かい何か話す。俺は周りをキョロキョロ見ながらけっつんの横に立つ。
「お兄さんはこの子ね?そっちの子はどうする?」
「んーそうやな、まあこの子でいいやろ」
「りょーかい。2人分で2000ゴールドね、じゃあそこのソファでお待ちください」
言われるがままソファに座る。
「おい、ここってもしかして…風俗的な…あれ…?」
「うん、お前は初めてやんな?」
「当たり前だろ…んであの写真って本物か?めっちゃかわいかった…」
「まあ十中八九パネマジ、いやシャシマジ。期待はすんな」
「そ、そうなのかあ…」
「まあそう落ち込むな。ここは金髪専門店、金髪のねーちゃんは2割り増しでかわいく見えるぜ?」
「ああ!楽しみにしとく!」
それから俺らはたっぷり楽しんだ
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俺らは再び宿屋で椅子に座り、向かい合っていた。
「確かに良さは分かった。あれならお金を注ぎ込んでしまうだろう。だがそうだとしても使いすぎだぞ?」
「それは確かにそう思うし反省してる。でもこれは生理現象なんや。非は認めるが理解はしてくれ。お前も男やろ?」
「ああ、理解はできるさ。でも大人なんだから使うならその分稼いでくれ」
「そうや、ギルドを見たいって言ってたよな?
明日見に行くぞ、そんでついでに金稼ぎといこう」
「よし、決まりだな。夜も遅いしそろそろ寝よう」
何とは言わないが2人はとても冷静で落ち着いていた
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