第24話
一か月。たったの一か月程度でヘビ相手に6連撃を出せるようになった時点で私は自分の考えが概ね正しいことを確信していた。
名前:( )
性別:男
年齢:14
LP:100/100
MP:100/100
筋力:24/24
体力:23/23
技量:25/25
俊敏:27/27
魔力:8/8
知力:19/19
教養:150
伸び悩んでいたはずのステータスもこれまた簡単に上がり、これまで約半年かけて上がった数値ほどではないものの圧倒的伸び率だということは確かである。雑魚相手に延々と戦闘回数を増やすより、適正な相手と延々戦闘してるのが最適というわけだ。
経験値の最低保障とか数値的にいくつ溜まればレベルアップのようなシステムではなく、スライムだけ倒していてもレベルがカンストしないタイプの世界。となれば、ある程度成長したら『俺より強いやつに会いに行く』しなければそこで打ち止め。
一般的な冒険者のセオリー、つまるところ攻撃力の高い武器を用意してとにかく先制1撃で魔物を倒す、という安全面と金稼ぎを両立させたものはおよそ成長には向かず、しかも週一で複数人でともなれば長い時間がかかるのは当然であり。そりゃぁ『6レベル』で声も態度も稼ぎもでかくなるというものである。いや稼ぎがでかいならいいのだろうけども。
そこで満足すればそれ以上はほとんど成長できず、このダンジョンでは下手すれば一生かけてやっと7レベルとかそういう程度までしか成長できないのではないだろうか。いや、7レベルは上位層らしいのでさもあらん。
大層な野望もなければ大いなる使命なども無いので生活という点で見ればこの辺りでのんびり生活するというのも選択肢の1つに挙げられるなぁ、などと考えてみたところで日がな一日酒でも飲みながら他人の冒険話を聞き続ける生活を幻視する。
……発達した娯楽、というかゲームやアニメも無く延々と退屈な生活を送る。いわゆるスローライフというやつを想像したところで、私には少々厳しいなと思う。せっかくの異世界などといえば舐めすぎている気もするが、まだまだ成長させる余地のあるキャラクターを燻ぶらせるというのは正直性根に合わない。
かといって別に戦闘狂だとか死線を潜るのが楽しいわけでもないのだが。戦うのが好きなのではなく勝つのが好き的な、成長が目的で戦いは過程でしかないというか。とはいえ強くなって果たしたい事があるわけでもなく、ただ強くなりたいというだけで命をベットするのは外聞がよろしくない気もしないでもない。
まぁいい大人が言っていたらちょっと将来とか真面目に考えた方がいいですよ案件だが、未だこの身は少年である。年相応にはっちゃけてても許されるだろ! がはは!!!
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