『第6話』中川とカスミの結婚した日常

「なーかーがーわーくーん?」

「あぁなぁに〜」

「なぁにー。じゃない!今日何の日かわかってるの?」

「今日?えっと、あっ!子育ての勉強会じゃん。」

「そうだよ!私達先生なんだからね。先生が来なくてどうするのよ!」

「そうだね。そうた、悠斗は起きてる?参加したいって言ってたけど。」

「起きてない。もう10歳だから寝坊とかしないでほしいんだけどね。中川くん。起こしてきてくれない。」

「わかった。良いよ。」

「そうだそうだ。さっき参加者確認してたときに、覚えのある名前を見つけたの。」

「どれどれ」

「ほらこれ。坂下

まどか。坂下達郎」

「あのまどかと、坂下?」

「多分そう。」

「でも、まどかの名字、澄川じゃなかった?」

「もう結婚してるからでしょ。」

「こんなところで会うなんてめっちゃ奇遇だね。」

「っていうか、子供できたんだ。」

「ほんと。ふたりともつくらなそうだったのに。」

「それは偏見だね。」

「失礼しましたぁ〜。あっ。やばい!時間見て!」

「やばいじゃあん!ほらせっせこせっせこ。急いで準備してきて。身支度すらしてないでしょ。」

「うん。ついでに悠斗も起こしてくる。」

「お願いね」

1分後・・・

「身支度してきたよ。起こしてきたよ。」

「はや!1分ぐらいしかたってないよ。ちゃんと身支度した?適当にしてない?」

「失礼な。ちゃんと身支度してきたよ。悠斗は、今シャワー浴びるって言って上にいるけど。」

「じゃあ先に食べてようか。」

「おっけー。」

「「いただきまーす」」

「やっぱカスミ料理上手だよね。」

「今日は酒の味噌漬け焼きと、もやしと人参とレーズンの胡麻和え。あとは、具だくさん味噌汁。」

「あ!今日は好きなのあるじゃん。さいこー!」

「好き嫌いはよくありませーん。」

「いいじゃん。いっつも全部食べてるんだから。」

「いいけどさ。」

「そういえば、悠斗もおっきくなったね。」

「最初は手のひらサイズだったのに。」

「それはおかしいでしょ!」

「でもそれぐらいちっちゃかったのにこんなに。」

「背が中川くんに似て高くなってきたしね。」

「今、165cmって言ってたよ。」

「10歳の背の高さではないと思う。」

「でも、カスミって結構高いじゃん。」

「わたし?189cmだよ。友達なんて214cmなんだから。低いほうだよ。」

「それは友達が異常なだけ。普通はそれ結構高いほうだから。」

「まぁ褒め言葉として受け取っておくけど・・・・。まどかのほうがたかいよ。前ラインしたときに、200こえたー!って言ってたからね。」

「まどかは昔っから高いよ。坂下も。200って高校卒業の時には超えてたよね。坂下。」

「うん。でも、なみかちゃんは低めだったよね。卒業のときは、165cmだって言ってたけど。」

「最近、なみかと大松の話なんも聞いてないな。ラインも既読つかなくなってるし。」

「なみかちゃんも、大松くんも、ラインはスルーするような人だからね。」

「まぁ。どうせ、面倒くさいとか言ってラインスルーしてるだけだろーな。」

「まぁ、でもそれはそれで、怪しいメールに引っ掛けられかけたとき、セーフだったよね。見てなかったから。」

「結局警察行ったのかな?」

「行ったらしい。メール送った犯人もすんなり捕まったらしい。その犯人、同じ高校出身同い年の女子だったらしいよ。」

「誰だろうね。」

「あっ!時間やばい。悠斗よんできてー!」

「うん。いそげー!!」


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