今日も一日おつかれさま

やほやほー。こんばんわ。


……んー? あー、いや、なんでもない。


今日? 今日は座ってのんびりしてるよー。

こっちは星が綺麗でさ。


そっちはどう? お星さま、見える?



……あ~、やっぱなんでも無くない!


ねね、キミ、今日はなんだかお疲れでしょ?


いまさら取り繕ってもだーめ。声にいつもの元気が無いもん。

それに心の方もぼやーっとしてるというか、しなしなしてるというか?

なんか……そんな感じがするの。


よし、今日はキミのこと、沢山癒してあげよう!


いいから、いいから。遠慮しないで。


楽な姿勢になって、ゆったりしてね。



準備は良い?


まずは、深呼吸から始めよっか。


おおきく吸ってー、ゆっくり吐いて。

私に合わせて、キミも一緒に。ね?


すー…………はー…………。

すー…………はー…………。

【深く、穏やかな呼吸音が聞こえる。】


うんっ。上手上手。



そのまま、余計な身体の力も抜いちゃおう。


すー…………はー…………。

すー…………はー…………。


身体が緊張してると、心も休まらないからね。

ゆっくり、ゆっくり。


そう。良い感じっ。



これだけでも、結構リラックス出来るでしょ?

眠くなったら、遠慮せずに眠って良いからね。


それじゃあ、ちょっと失礼して……。


よしよし……。お疲れさま。

がんばったね。

【スリスリ。優しく撫でる手の摩擦音が聞こえる。】


どう? 気持ち良いかな?


んー? 何があったのかは聞かないよ。

聞いたら、キミは丁寧に思い出して、私に伝えようとしてくれるでしょ?


でも思い出すのだって、きっと辛いはずだから。


ずっと忘れたまんまじゃ居られないかもしれないけど、せめて今くらいは忘れて、ゆっくり休んで欲しいな。



……それに、私はキミの心の声が聞こえちゃうから、多分キミが伝えようとしてくれる以上に分かっちゃう――ううん、分かったつもりになっちゃうからさ。


無責任に『私も分かるよ、辛いよね』なーんて言っちゃうかも。


キミの本当の辛さは、キミにしか分からないのにね。



私が分かるのは、ほんの少しだけ。


キミはとっても優しくて、ちょっと不器用なところがあって。

人一倍頑張り屋さんだ、ってことだけ。


そして、そんなキミには元気で居てほしい、って心から思ってるよ。


周りの人だけじゃなくて、たまには自分にも優しくしてあげてほしいな。


いきなりは難しい?

なら、私がいっぱいキミに優しくしてあげる。


【ポン。ポン。優しくたたく音が聞こえる。】


よしよし……。



何かのために頑張れるのって、キミは当たり前みたいに思ってるかもしれないけれど、ホントに立派で、ホントのホントに大変なことなんだよ?


そうやって頑張るキミの事、凄いなって思ってるよ。


ただ、キミは頑張り屋さんだからさ、自分の辛さにも気付かず頑張り過ぎちゃわないか、そこだけはちょっと心配だなぁ。


疲れたときは、ちゃんと休んでね。


辛いときは、辛いって言って良いんだよ。



弱音を吐くのは悪いことじゃないし、おやすみするのもダメなことじゃないからね。


一番だめなのは、辛いのもしんどいのも抱え込みすぎて、動けなくなっちゃうことだから。


大丈夫だよ。キミは休んでも大丈夫。


元気になったら、またちゃんと歩き出せるよ。大丈夫。



……もし辛くなって、でももう少しだけ頑張らなきゃ、ってときは、私の事を思い出して。


私はいつでもキミのそばに……は居てあげられないけど、心はいつでもキミのそばにいるよ。

キミの事を応援してて、ちょっとだけ心配してて、とっても尊敬してるよ。

いつだってキミのこと、癒してあげたいなって思ってるよ。


そんな人が居るってことが、少しだけでもキミの支えになれたら嬉しいな。


……なんて、欲張っちゃった。忘れて忘れて。



それで……どう?

自分に優しくするための参考に、なったかな?

まぁ、私の思ってる事を素直に言っただけなんだけど。


まだ難しいかぁ。

ふふっ。そっかそっか。


大丈夫だよ。

キミが自分にも優しく出来るようになるまで何度でも……。


……ううん。

キミさえ良ければ、私が何回でもキミを癒してあげるから。


ねっ?

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