第4話月宮の告白、涙、微笑み、そして衝撃
あぁ私の目に飛び込んで来たのは、笑顔で微笑むまさに聖女。輝いて見えるその姿は、まるで白い宝石ホワイトダイヤモンド!
胸が痛い。私はお姉様が病気であると忘れるほど、その美しさに心惹かれていた。
来てくれてありがとう。神宮寺さん、それに桜井さん。
お姉様に声をかけられ緊張がゆるんだ。
月宮さんお久しぶりです。
入院したと聞いて驚きました。私に出来る事があればなんでも言ってください。無理なさらず、今は体を休める事が1番です。
本当そうだよ。ともちゃんが同意する様に言った。学校いっぱい休めると思ってさ、今は体をめいいっぱい休ませて、一日でも早く健康なるよう祈ってる。
ありがとう2人とも。そう言った瞬間にお姉様は大粒の涙を流した。そしてどんどん涙が溢れる、2人への感謝と想いを乗せるかの様に。
大丈夫だよ月宮さん。私は目に涙を留め、声を震わせながらお姉様に優しく抱擁し言った。
あー駄目だ。私まで貰い泣きしそう。
飲み物買って来るね。ともちゃんが、目を赤くしてこの場の雰囲気から逃げる様に言った。
私とお姉様がいってらしゃいと手を振った。
しそうって、ともちゃんもう既に泣いてるのに。
あっ私今お姉様と2人きり。何話そう。いつもは自然に会話してたのに、今は何も話せない。
ねぇ桜井さん、桜井さん私の事好きって本当?お姉様が急に鋭い事を言ってきた。
ともちゃんから聞いたんだね?
それにお姉様は答えず、私のどこが好き?とお姉様は私を見つめながら聞いた。
急にどうしたのかな?と思いながら、答えを探した。
それは、全部好きです。けど、ミステリアスなところが1番好き。ああ言ってしまった。
この場の雰囲気が言わせたのか。私には分からない。
それは初めてお姉様に会った時から感じていた。お姉様は普通に話したり、笑ったりするけれど。でも何か違うものを秘めている様に感じる。時折考えるような仕草や表情。
何かそう影のある部分が。私がお姉様の事を全て知ろうとしても、それを知ることが出来ない様な。
それは冷たい性格とかそう言ったものではなく、それは誰に知られる事もない、きっと心に傷を負った、それを知られれば、ガラスの様な繊細さが壊れるような。
それがミステリアスな部分を感じさせ、私を惹きつけて、好きにさせたの。
ミステリアスなところか。
お姉様はどこか納得したように、ミステリアスな部分あるって自分でも自覚してる。けどそれは、ごめんなさい。お姉様は言葉に詰まりながら、それは過去に色々嫌な事あったからだと思う。
それって。私が言う前にお姉様が
ごめん、楽しい思い出考えようかな。私ね小学校の時好きな人いたの。憧れの人。凄いかっこよかったの。
お姉様が憧れる存在。その人が羨ましい反面どんな人か、聞かずにはいられなかった。
その人はね、凄いカッコいい女の子。みんなのリーダー的存在だった。
うぅ、羨ましいです。その人が。
私月宮さんの事好きだから。
本当に大好き。心の中でも好きと叫んだ。
ふふ微笑みながらお姉様が、でもその人に凄い似てるの雰囲気が。桜井さんに。
私は全身に電流が走った感覚に襲われた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます