第2話恋の自覚
うん。瑠璃入院したんだ。
そう声をかけてきたこの子は、お姉様の友達のともちゃん。神宮寺友美。
彼女は中学の頃からお姉様との付き合い。
私と彼女は、お姉様の紹介で知り合った。
ボーイッシュでとても可愛くて元気な子だ。
そう言えば、最近お姉様がいつも以上に疲れて見えたり、顔色がちょっと悪く見えたな。
お姉様も病院に近いうち見てもらうような事言ってたし。
その言葉が今になって思い起こされる。
お見舞い行ってあげないとね。私の気持ちを察して優しく言った。
それは私の事と、お姉様2人に対する気遣いだろう。
何の病気かは、聞かない方が良いよね?明日香ちゃん。
ともちゃんが少し険しそうに言った。
彼女は神宮寺友美、何故彼女の名前をともちゃんって言うかって言うと、大の友達と友美を合わせてともちゃんって、私が勝手に呼んでる。
お姉様の事もいつか、ツッキーとか、あだ名付けて呼ぶのが夢。
それか瑠璃ちゃん。でも瑠璃ちゃんは畏れ多いので今は言えない。
お姉様はやはり自分にとっては、特別な存在なのだ。
そうだね。あんまり詮索とかするのは良くない。
もちろん知りたいと思う気持ちは否定出来ないけれど。そう心の中で言った事をそっと仕舞う。
あぁたいした事ないと良いな。心で呟いて言いながら私は泣きそうになってしまった。
そう辛そうな顔すんなって、きっと大丈夫だから。
◯◯病院だって。病院に許可取れたら一緒に行こう。
ともちゃんが私がお見舞い行きたい気持ちを見抜いてるみたい。そしたら毎日お見舞い行く。だって心配なんだもん。でもさすがに毎日は、迷惑だよね。私は心の中でそう呟いた。
ってか明日香ちゃん瑠璃の連絡先とか交換しなかったの?あんなに瑠璃が好きすぎて辛いって言ってたのに。ともちゃんが急に凄い発言した。
えぇ私そんな事言ってないよ。と言いながら私は確かに好きすぎて辛いけどと思った。
でも本当にそんな事ともちゃんに言ってない。思い返してみると。
ともちゃん、月宮さんって中学の時どんな感じの子だったの?
うーん?そうだねぇ。めっちゃモテたね。とにかくモテた。だって瑠璃お人形さんみたいだもんね。でも瑠璃あんまり男子のことあんまり好きじゃないみたい。あ、でも、中学の時1番モテたのは私。ちょっと自慢する様にともちゃんが言った。
そうなんだ、あんまり男子の事。ともちゃんが言った言葉を反芻した。
私月宮さんの事考えるとちょっと胸が痛いんだ。これって、なんだろ?私はともちゃんに尋ねた。
ともちゃんが一瞬私を見つめ唇を尖らせて言った。
ふぁ。それって恋だよ。と鋭い事を言った。
そうなのか、私のこの気持ちってやっぱり恋なんだ。
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