第2話 分かったこと
絵里と暮らし始めて数日が経ち、分かったことがある。
まず1つ、アイツはインドア派だが、人に逆らってまで家にいるような、謂わば引きこもりではないらしい。だから、学校にも問題なく行っているらしい。
次にアイツは意外と素直だ。ゲームのイベントと寝ることに関しては強情なところがあるが、他はむしろ聞き分けのいい方だ。
だが最近、よく分からない事象が発生した。
「おいエリ、何だよ俺の顔見て」
「べっ!?べべ別にあんたの顔なんて見てないわよ!?」
「そうかよ、あと服の胸んとこに牛乳こぼしてるぞ」
「ふぇっ!?あっ、エッチ!何で人の胸見てんの!?」
「無いもの見たって何にもなんないだろ」
「・・・・・・・」イラッ
ゴチンッ!
「トシヤのバカ!知らないっ!」
と、いう風になんだか俺に変に突っかかってくる。しかし、一つ心当たりがある。
「やっぱりこの前の階段のアレだよな?」
正直アレは俺も思わずドキッとしてしまったし、あの日以降ああなったんだから多分そうだろう。だがどうやって確認したもんか・・・
「よしっ!直接聞いてみるか!」
・・・・・・
「ってことで、お前俺のことどう思ってんの?好きなの?」
「ハッ・・・ハァッ!!?」
突然だが実はこの男、デリカシーがない!特に乙女心に関するものは前世に置いてきたのかと叱責したくなるほどにない!
と、いう部分を踏まえて2人のやりとりを見ていこう。
「い、いきなり何聞いてんの!?」
「いやだってさ、この前の一件からお前なんか変じゃん。だからついそうなのかと」
「だとしても聞き方ってもんがあるでしょ!?デリカシーないわけ!?」
「失敬な!あるに決まってるだろ!?心理学の本も読んだことがあるぞ」
「じゃあそれを活かしてよ!?」
「活かした結果聞くことにしたんだ」
「むぅ〜〜!!知らない!このバカっ!ノンデリ主人公!!」
絵里は、そう僕に罵声を浴びせると布団に潜り込み不貞寝をキメてしまった。
「こうなれば中々動いてくれないんだよな」
そこで俺は自分自身がコイツをどう思っているのか考えてみることにした。
まず始めに欠点、これはグウタラなところだろう。逆なそれ以外はあんまり不快には感じないな。
次に良い点。まずは全体的に見た目、こんな生活をしているがスタイルがいい。胸には恵まれなかったが、十分にスタイルは良いと言っていいだろう。
あれ?案外可愛い優良物件なのでは?いやでもあんだけ拒否られたし脈なしか・・・掃除するかっ!
もしかしたらこの男、女心以前に人間の心を知るべきかもしれませんね。家事も勉強もできるのに・・・
あっ、次回は新キャラ出ます。
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