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私がそう言ったら・・・
「え、ごめんね?怖かった!?」
真知ちゃんが凄い泣いてしまって・・・。
焦っていると真知ちゃんが泣きながら首を横に振った。
「ごめんなさい・・・凄い、どれも重い言葉だったので・・・。
ごめんなさい・・・。」
真知ちゃんがそう言いながら、眼鏡をかけないまま私の顔を見てくる。
「お名前を教えてくれますか・・・?」
「元木悠、去年の12月に一緒にご飯食べたんだよね。」
「・・・あ!あの方ですか!!」
真知ちゃんが綺麗な顔で笑ってから眼鏡を掛けた。
そして私を見てもっと笑顔になる。
可愛い人だと思う。
ネコみたいで可愛い人だと思う。
「ネコみたいだよね?」
「・・・ネコ好きなんですか?」
「実家で飼ってるの。
真知ちゃんってネコみたい。
警戒心は強くてベタベタはしてこないけど、気まぐれに寄ってきて、心を許した瞬間は凄い可愛い。」
私がそう言うと真知ちゃんは顔を真っ赤にして小さな声でお礼を言った。
「葛西帰ってくるまで一緒に待ってるよ。」
「・・・これから凛太郎さんとお出かけですか?」
「私の実家に・・・その・・・。」
「悠ちゃんの実家に挨拶に行くんだよ。
結婚したいと俺は思っていて。」
手の震えが若干おさまった凛さんが真知ちゃんに笑い掛けた。
そしたら、真知ちゃんがパアッという効果音がつきそうな顔で笑い私を見た。
「よかったです~!!!!!」
そして・・・私に抱き付いてきた。
それには驚く・・・・。
さっきまでと様子がまた変わり去年の12月の時みたいだったから。
「凛太郎さんって本当に女の人を見る目がなくて~!!!」
「知ってたんだ・・・。
弟の奥さんにも知られてたのね・・・。
でも、本当に見る目がないんだよね。」
「悠さんみたいな方で本当によかったです!!!」
「良くないよ。
私も良い女じゃないもん。
全然良い女じゃないのに、全然良い女じゃないから選ぼうとされてる。
やめさせたいのに全然聞いてくれないし・・・。」
私がそう言うと、真知ちゃんは不思議そうな顔をしている。
「凛太郎さんのお金目当てなんですか?」
「まさか、うちだってお金あるし。
私も普通に働いているし。」
「凛太郎さんの顔が好きなんですか?」
「まさか、むしろ顔は好きじゃない。」
「凛太郎さんって、優しいですよね・・・?」
「それが全然優しくないから!!!
優しい顔で優しい言い回ししてるだけ!!!」
私がそう答えると真知ちゃんは大きな声で笑っている。
眼鏡をかけると別人のようだけど・・・。
「悠さんは良い女の人だと思います。
凛太郎さんって怖いですからね。
それをちゃんと分かっているだけで、悠さんは良い女の人だと思います。」
「凛さん、あの葛西の奥さんから怖いって言われてるよ?」
私が笑いながら凛さんを見ると凛さんは不思議そうな顔で首を傾げていた。
「凛さんですか・・・。
そうか、凛さんですか・・・。」
真知ちゃんが嬉しそうに笑って凛さんを見た。
「今世では見付けられたようですね・・・。」
「そうなんだけど、なかなか掴まえさせてくれないよね。」
「頑張ってください、応援しています。」
真知ちゃんに応援されてしまった時・・・
「なんだ!?道っぱたで!!!」
イヤ~な声が後ろから聞こえた・・・。
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