第16話 初デート???

「聞いてくれみんな」

→なになにどした?

→?

→俺らに構って欲しいのか?

「いやさ...初デートってどうすればいいと思う?」

→!?!?!?!?!?!?!?!?

→幻聴かな?????

→嘘だろ..........................

「いや、マジな話。まぁいうてもーねだけどさ」

→マジでどういうこと?俺、世界線変わった世界に転生した感じ?

→なにがあったか今度話してね....

→みんな帰るぞ〜

→付き合ってられねぇ

「ちょちょちょ、ちょっと待て。待って!....なにもう解散ムードになってるの?配信始まったばっかりだよ?」

→あれ?そうだったのか?

→もう終わりかと思ったが...

「.......」

最近、みんなの煽り性能が上がっている。正直困った...ってそんなことは今はいいんだよ。

「普通に女の子とお出かけって普通にデートだよね?どうすればいいのかなって...」

→もうこりゃダメだな

→末期

→漫画の読み過ぎでは?

→女の子同士が出かけてもそれはお出かけなのよ

→お前は男なんか?(お前はロリだ!!」

→普通に制服でいいのでは?(思考放棄)

「制服か...そんなのでいいの?」

やっぱりデートってわかんねー。まぁ俺彼女いない歴=年齢だったけどさ。まぁ俺の推しだから...そんなやましい気持ちはないはず...はず...。


ー当日ー

あ、もーねだ。

「あ、まった?」

「ん?今来たとこ」

「じゃあ、行こうか」

「うん!」


ー本屋ー

「うーん。どの本を選んだらいいかなぁ...」

もーねが本選びに悩んでいるようだ。まぁ本はたくさんあるからしかたないけど...

「そういえば、百合小説のコーナーなんて見てどうしたの?もーねって百合好きだったっけ?」

「あー....ちょっと気になったんだよ〜....」

もーねの場合、百合が好きな人じゃなくて、百合をしようとしている人だしなぁ...。

おかげさまで自分のコメントではカプ厨、それも百合豚と名乗るものが現れたし....。

「なんかおすすめのってある?」

「うーんそうだなぁ...」

「「これ」」

もーねと手が触れた。

「ご、ごごごごごごごめん⁉︎」

心臓がバクバクしすぎて聞こえてないかすごく心配なんだけど....

「ちょ、ちょっとトイレ行ってくる!」

そう言って俺はその場から一旦、離れた...。


「はぁ....」

あの日からもーねのこと普通に意識しちゃって、まともに顔も見れないんだよなぁ...

けど、流石にファンとの境目はわかってる。

てか、手が触れただけでドキドキするって、俺って末期か...?

なんとかして、気持ちを抑えないと...。いつも通り振る舞うんだ...。


その後は、おしゃれなカフェや動物園、展望デッキとか色々なところに行った。

そして、普通に駅近くで別れた。まぁ、楽しかったし良かった。

これからは意識しないようにしないとな...。


ちなみにもーねは、

<TS転生したので、推しを救います。〜VTuberの前に1人のオタクです〜>

という、百合小説を買っていた。

展開が今の俺の状況に酷似しているが、まぁ偶然だろう。そういうジャンルいま出始めてきてるし。

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