第11話 引っ越し⁉︎

俺は学校に来ている。中学に受かったんだから当然だけど。2回目の中学ってなんか嬉しいな。

「ということでお前らの担任の和道だ。よろしくな。そして早速だが自己紹介をしてもらう。名簿が早いやつから順に言ってもらうぞ」

...逢崎あえかだから当然最初である。

うーむ。どんな自己紹介をしようか悩む...。まぁ、無難なのでいいか。

「まずは...逢崎!」

「逢崎あえかです。得意なことは英語です。それ以外はあんまり趣味とかないです。これからよろしくお願いします」

それで終わろうとした時、

「アエカじゃね?今の声」

「そうだよね⁉︎名前も同じあえかだし。本人とか?」

「まさかぁ...」

みんなの視線が鋭く突き刺さる。

いやまぁ、予想してたよ?配信の時はいつも声変えてないし、名前も本名から取っただけだし。けど早すぎん?

『あはは...まぁ、その通りっちゃその通りなんすけど』

「マジかよ...」

早速、質問攻めにあって休まる時間がなかった。

「連絡先教えてもらえない?」やら、「どうやってもーねとかと知り合ったのか」とか、「その英語力はどうやって身につけたの?」とか聞かれた。


『ていうことがあってさぁ』

俺はもーねと電話していた。

『やっぱり人気者は辛いよなぁ...』

『ほんとそれ』

いや、嫌味とかじゃなくて大変なんだよなぁ...。

『そう言えば言ってなかったけどさ...』

『ん?どしたのもーね』

『自分、日本に引っ越すことにしたんだ』

『え?』

開いた口が塞がらないとはこのことを言うんだろうなぁ。

ー3日後ー

「もーねが日本に来るのか...」

俺は空港でもーねが来るのを待っていた。

「ね、眠い...」

ちなみに今は早朝で、当然緊張で眠れなかった俺は寝不足だった。まぁ、一応会ったことあるんだけど.....やばい寝そう。

ー5分後ー

「おはヨう!あエか!」

「う..ん..おはよ...う...」

正直俺の意識は限界だった。

「ドうシた?眠いのカ?」

「う...う...ん..。ごめ...ん....少し...肩借り...る...」

その時の俺は全く気づかなかったんだ。もーねと...肩を借りようとした時に唇が重なった...なんてさ...。

『それは反則...』

そのもーねの言葉を境に俺は完全にシャットダウンした。


ーこんな平穏な生活も束の間、最悪の事態推しの危機に俺はすぐ直面することになる....

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