第10話 結果
今日は受験結果が出る日だ。ドキドキが止まらない。
思えば、真剣に物事に取り組んだことがなかった。推し以外で。
あの頃、俺がまだ頑張っていた頃の高校受験結果を見る時の俺もこんな気持ちだったのかもしれないな。
自分は背が低いので、受かっているかどうか見えない。ジャンプしても見え.......
「......やった.....あった.....」
普通は喜ぶところなのだろう。だが、努力を久しくしていない俺は努力が実った時、どう反応していいのかわからなかった。
まぁ、そんなことはどうでも良くて、重要なのは受かっていたことである。
その日はお祭り騒ぎだ。母さんやらもーねやらが「おめでとう!』と連呼してくるからである。まぁ、頑張ったもんなぁ。
泣くところかここ?ほんとにわからない俺はとりあえず喜ぶことにした。
ちなみに点数はというと、
国 82
数 54
英 100
社 90
理 44
である。もちろん当然の結果と言えるだろう。合計は、370点である。ちなみに安全圏は472である。普通は落ちているのが当たり前。だが、俺が受けたのは国英社で受けたため、俺は受かった。まぁ、それで数学と理科とか大半寝てたんだけど。
「受かって嬉しいんだけど、さっさと帰って推しの配信見たいんだけど」
『えぇ....まぁ、アエカらしいけど』
「まぁ、ということで受かったんですけど」
→軽w
→軽すぎて草
→好きなことにならないと喜べないのか君はw
「うーん。普通に好きなこと以外で努力が実ったことないから今回どう喜べばいいのかわからん」
→なんか胸が痛くなってきたな....
→他人事じゃない気がするな....
→冷え込んできたな...
どうやら同志はたくさんいるらしい。
「まぁ、今回は受験も受かったし、久しぶりにゲームでもしようかな」
「今回やっていくゲームは....クソゲーと名高い<ホワイジャパニーズピーポー>です!」
→このゲームに手を出すのか...
→まじかぁ...
→でたw
ー数分後ー
「はぁ⁉︎ちょっとどういうことだよこれ!?問題文が嘘つきだから、2人とも嘘つき?ふざけんな!!!」
問題文がそもそも嘘ってありかよ……
ー数時間後ー
「はぁ…ラスボスの前まで着いた…ってはぁ!?もう一度って…嘘だろ…」
かれこれ3時間は経っている。それなのに最初からだと…?もう俺の精神が持たないんだけど…。
→アンコール!!!
→アンコール!!!
→アンコール!!!
「お前ら絶対許さないからな。参加型の時覚悟しろよ…?」
ーまた数時間後ー
「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」
何気に謎解きの答えが難しくなっていて時間がかかった…けれどももうこのゲームもクリアだ。…………!?
「………………」
俺は絶句したよ…1周目のラストダンジョンに隠しルートがある。そこに行くことでゲームをクリアすることができる。そう、画面に書いてあった。つまりはリセットしろということだ。
「…………………………」
→フリーズ入ったなこれ
→当然じゃね?
→簡単に言うと3週目みたいなもんだからな
その後の俺はというと、もーねに泣きつく結果となった。ゲームクリア者のもーねから、隠しルートを教えてもらった。まぁ、条件として毎日通話しなきゃいけなくなったんだが。ご褒美かな…?
何はともあれ、俺は名門中の名門に受かったのである。しかし、学校内で最悪の事態が起きることをこの時の俺は知る
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