第35話 旦那
あれから半月が経過した。
ダンジョンは三十階層に到達し、いまは三十一階層に向けてレベル上げをしているところだ。
ミルスの成長が著しく、ブラッドの使い方も様になっている、さすがヴァンパイアだ。
そのほかにも色々とあったが取り立てて言うことではない。
「おーい。アカネ」
「なんだい?旦那?」
と言うわけでアカネにも手を出してしまったと言うか手を出されたと言うか。
「その旦那ってのやめないか?」
「旦那は旦那だろ?」
「まぁ、そうだけど」
「ならこまることはないでしょ?」
「うんまぁ、それよりもそろそろ冬支度をしないといけないだろ?」
「そうね、最近は寒くなってくる一方だものね」
「だからクーラーをエアコンに改造して。あとこたつみたいなものを用意しようと思うんだが」
「うん、それで?」
「俺は錬金術を取ろうと思う」
「いいじゃない!」
「五千ポイントになってるけどな」
「まぁまたポイントは貯まるわよ」
「だな」
そうして俺は錬金術を覚えクーラーを改造していると付与術も必要となり三千ポイントで付与術も取るとエアコンに作り直した。
あとコタツはテーブルを作ってもらいに行き中に火魔法を付与しながら錬金してコタツを作った。
「うむ、あったかいのじゃ」
「さすがイチヤ」
「さすがですね」
「やるじゃない!」
「だろ?これで一儲けしてくるか」
俺は街のクーラーがあるところへ行き。エアコンにかいぞうしていった。
王城にも呼ばれてエアコンに王様専用のコタツなんかを作らされた。
まぁ、報酬が良かったからいいが。
タクヤにも俺が錬金術を覚えたことを言うと色々と聞いてくるので答えていたがこのまま喋っていては日が暮れる。
早々に別れを告げてまたエアコン作りに戻って行く。
ちょうど寒くなって来たので売れ行きも好調だ。
家に帰るとみんなが迎えてくれる。
本格的に寒くなる前にはダンジョンを攻略したいものだが、何階層まであるのやら。
「久しぶりのダンジョンだぁ!」
「ヤル気だなぁ」
「そりゃ力が有り余っているからね」
「んじゃ三十階層から攻略だな」
「「「おおー!」」」
「やるのじゃ!」
三十階層を順調に進んでいきついに四十階層までたどり着いた。
「さてボス討伐だな!」
四十階層のボスはケルベロスだ。
地獄の門の三首の番犬だな。
だがミルスのブラッドで刺され、アカネの魔法で燃やされ俺たちに切り刻まれると倒れてしまった。ちょっとレベル上げしすぎたかもな。ドロップは毛皮に牙、魔石で宝箱からは黒いロングブーツが出て来た。
「これ私の!」
「いやです!」
「ワシのじゃ」
「私はいいです」
チフユ以外が取り合いになった。てか、ミルスはないだろ?
「シータかあかねだろ?」
「「どっち?!」」
「決められないならじゃんけんで決めろよ?」
「負けられない戦いが」
「ここにある」
「じゃーんけーん」
「ポン」
勝ったのはシータだった。
「きゃーうれしー」
「あうー、負けちゃった」
「日本で買えば?」
「あ、それもそっか」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます