第21話 ダンジョン
奥に進んでいくと洞穴があった。
「ここってダンジョン?」
「それはないだろ?昔はあったみたいだけど今は無いって書いてあったぞ?」
「じゃあ、ダンジョンの跡地かな?」
「それはありえるな」
「入ってみようよ!」
「洞穴は危険だから準備してからだな」
「なんの?」
アイテムボックスにあらかた入ってるので準備するものがないか。
「なんでも無い。でも危険なのは十分わかるだろ?」
「ちょっと、先っぽだけだから」
「アカネ!言い方」
「はーい!」
でも行ってみるのもありか。
「じゃあ、少しだけな」
「「「「はい!」」」」
洞穴に入ると奥は意外と広くなっていて本当にダンジョンっぽいな。
「きゃっ!」
「大丈夫か?足元にも気をつけて歩こう」
チフユの手を取って起こしてやる。
「あ、ありがとうございます」
「いや」
歩いていると明かりが見えてくる。
「なーんだ、トンネルかよ」
「いや、トンネルじゃ無いな」
その先は石造りの通路になっていた。
「ダンジョンだな」
「うひょー!ダンジョンだぁ!」
「我は初めてみるぞ」
「私もこんなところがあるなんて」
「ダンジョンですね」
石造りの通路には分からないが光がある。
「これは生きてるダンジョンなのか?」
「ポイよね?」
「それを調べるのじゃ」
そうだな、調べてみないと分からないからな!
「シータは斥候、俺が殿をやるから三人は中央にいてくれ」
「はい!」
「ラジャ」
みんなそれぞれ返事をして先に進んでいく。
「分かれ道です」
「左に進もう」
「はい!」
迷路の様になっているみたいで全員が道を覚えている。と言うか左にしか曲ってない。
「何かきます」
「俺が前に行く!」
ダッシュで前に出るともうすぐそこにミノタウロスが迫っていた!
「クッ!そが!」
斧を振り払い斬りつけると少しよろけるミノタウロスに、
「ファイヤーアロー」
「シッ!」
アカネとチフユの矢が刺さり俺が首を刎ねる。
「危なかったな!」
「ナイスフォローだったね」
「ですね」
アカネとチフユがハイタッチしている。
アイテムボックスに入れようとすると灰になって魔石が残った。
「ここはダンジョン確定だな」
「ふぉ!どこに消えたのじゃ?」
「ダンジョンの敵は消えるって書いてありましたから」
生きてるダンジョンか、先に進むか?
とりあえず先に進むことはやめてもと来た場所に戻ることにした。
「焦って進んでもしょうがないからな」
「だね、焦る必要ないしね」
ゆっくり攻略して行こう。
「あれ?あれって宝箱?」
「あ、ほんとだ」
「あ、開けると罠が!」
「へ?開けたけど何にも無いよ?」
チフユは焦っていたが、こんな階層で罠はないだろ?
「おー、剣だね!」
「いい剣なのじゃ」
「イチヤにピッタリ!」
「そ、そう?」
「イチヤしか勝たん」
「それは言い過ぎ」
でも剣は嬉しいな。この剣もだいぶ刃先が潰れて来たし。
「よし!この剣は俺がもらうね」
「雷の剣らしいですよ」
「あ、チフユは鑑定持ってたね」
「はい!」
「他にも無いかなぁ!」
「ないだろ?」
「あ、あった!」
指差してる方向にまさかの宝箱がある。
「注意しろよ!」
「うん、何もないみたい」
「じゃあ、開けてみるね」
開けてみると杖が入っていた!
「おう!私にピッタリ」
「なんの杖」
「氷の杖らしいですね」
「ヤッタァ!」
雷の剣に氷の杖か、いいのゲット出来たな!
「我も欲しいのじゃ!」
「いいなぁ」
「そのうちまたあるよ」
俺たちはそのままダンジョンを抜けて、洞窟前に戻って来た。
「またここはこよう!ダンジョン攻略しないとな!」
「うん!今度こそ我の武器をなのじゃ!」
「はいはい!んじゃまたレベリングするよ」
「はい」
キングボアなんかと出会って倒したり、オークの残党のようなのを倒し、雷の剣も氷の杖も使いやすいのでレベリングが捗った!
「おう!レベルが上がった!」
「おめでとう」
「おめでとうございます」
「我はさっきから上がりまくりなのじゃ」
「私も上がってます」
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レベル73
力 S
体 S
速 S
知 A
魔 S
スキル 魔力操作LvMAX 体術LvMAX 火魔法Lv7 風魔法LvMAX 土魔法Lv7 水魔法Lv7 生活魔法Lv7 剣術LvMAX 身体強化Lv8
ユニーク 取得経験値アップ
アイテムボックス
スキルポイントアップ
残りP9700
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あと二レベル上がれば一万ポイントになるな!
「よし、この調子で明日も頑張ろう!」
「もう帰るんですか?」
「山は早めに下山しておきたいからね」
「ラジャ」
やはり早めに降りて行って正解だった。
モンスターが出るわ出るわで大変だったのだ、レベルがもう少しで上がるという時にこれは嬉しいが、弱い敵ではもうあがらないのでは?
なんとか下山してギルドに換金に行く。
「イチヤ様達は盗賊などは退治なされないんですか?」
「えっ?どう言うこと?」
Cランク以上になるには盗賊退治をやらなくてはいけないらしい。が、別にランク関係ない俺たちには問題ない。
「勿体無いですよ。せっかくBらんくにあがれるのに」
「いや、やめとくよ」
西の森の方に盗賊が出ているらしいが俺たちだけで盗賊退治は余りやりたくない。女ばかりだからね。
東の森で狩りを続ける俺たち、やっと二レベル上がり一万ポイントをゲットした俺は部屋で唸っている。
「多すぎるよ」
取れるスキルが山の様にある。ここから探すのが大変だし間違えられない。一応絞ってはきたけど。
「転移と空間転移魔法は何が違うんだ?」
多分前者が地球に転移できるんだろうが、空間転移魔法でもできる様な??
あとはネットショップやらが地球から物を手に入れるスキルだろうな。
ほんと多すぎて困る。
「ユー転移取っちゃいなよ!」
「なんでだ?アカネ」
「私もいまポイント貯めてるとこだし、転移でダメなら私が取ってみせるからさ」
「おっとこ前だな。じゃあ転移をとるかな?」
アカネの言葉がありがたかった。
「それじゃあ転移取得」
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