第3話 油断大敵
翌日、ダンジョンに向かう。マドリード市には大きなダンジョンが有る。
最大20階層まで有るダンジョンで低階層は初心者でも問題のないダンジョンだ。だからこのダンジョンは初心者からAランクまで利用するダンジョンでも有る。
今日は真っ直ぐダンジョンに来ている。地図を見ると一階層はスライムとコボルトだけらしい。それも単体で出る。
ダンジョンは迷宮形、お城みたいな建物のかなを進みモンスターを討伐していく。
ダンジョンの中に入ると剣を抜いて構える。ゆっくり進みながら最初の部屋に入る。誰かが倒した後なのだろうか、モンスターがいなかった。
ここ一階層は、モンスターは大体30分で沸いて来る。部屋のすみに座り沸くのを待つ。
コボルトが二体リポップした。コボルトと距離を詰め剣を突き刺し倒す。カトレーゼさんにこのダンジョンのモンスターはリポップして直ぐは動かないと聞いていた。
どうやら本当らしい。コボルトを倒し魔石を取りだすとバックに魔石をしまう。
コボルトの部屋を抜け次の部屋の前に来る。別の冒険者が入室まちで並んでいた。その後ろに並び俺の番を待つ。
やっと俺の番が来た。部屋に入るとビックスライムが出現していた。どうやら先に入った冒険者がしくじったみたいだ。
ビックスライムはスライム5体が合体したサイズだ。スピードも通常のスライムより早く、強酸性の毒を持つ厄介なモンスターだ。
ビックスライムが左右に揺れながら俺に体当たりしてくる。スライムの体表面は強酸性毒に覆われているため触るだけです服が溶け、体がただれる。
ビックスライムを何とか交わし、ビックスライムを上から切る。スライムの体の1/3が切れたが倒すまでにはいたっていた無い。
切られたスライムの欠片はそのまま溶けて消えてしまった。
スライムは元々ゼリー状のモンスターだ、核を切らないと倒せない。
スライムが切られた体を再生させている時に核を発見。剣の柄を腰に当てスライムに突進して突き刺す。上手い事に核を貫きビックスライムを倒した。何とかビックスライムを倒して部屋の外に出る。
次の部屋を見つける。地図には記載のない部屋だ。地図の裏に有る記載を発見。
隠し部屋だ。こう言う隠し部屋の中にはお宝があるらしい。但し一階層はたいした物は無いらしいがそれでも有難い。
部屋のドアを開け中に入る。コボルト5体と一回りでかいコボルトがいた。そのコボルト達の後ろに金色に光る宝箱があった。
「やった。お宝だ」俺は完全に浮かれた。まあ、しょうがない気もする。人生初お宝。興奮しない方がおかしいよね。
調子に乗ってコボルトの集団に向かう。右上から剣を振り下ろしコボルトを一体倒した。
倒したと同時に右の腹に痛みを感じた、でかいコボルトが持っていた太いこん棒が俺の脇腹に当たっていた。
一旦後ろに下がり体制を整えるとコボルトと向き合う。俺に攻撃が当たった事でコボルト達は俺を雑魚認定して襲いかかって来た。だが1mも綯い身長からの遅い攻撃が俺に当たるはずは無い。
近い所にいるコボルトから倒して行く。ザン、ズシャ。何とかでかいコボルトとあわせて4体を倒す。
そして宝箱を開けようと宝箱の前でしゃがんだ時、頭に鈍痛が走った。
後ろを振り向くと倒し損ねたコボルトと目が合う。コボルトがニコニコ笑い、俺に叩いたこん棒を渡して来る。
「いるか」思わず激怒しながら残りのコボルトを倒した、思わず地図に油断大敵とメモる。
改めて宝箱を開ける。中にバトルアックスが2本も入っていた。思わず手に取りバトルアックスを振る。物がよいのは直ぐにわかった。
使いふるした剣を置いてバトルアックスを装備した。大きさは片手用のサイズで、たいした重みもない。
浮かれながら奥を見るとプラチナ色の宝箱を発見。恐る恐る開けると中は空だった。
まあ、残念だか仕方ない。剣はギルドの近くの何でも屋に売ることにして、コボルト達から魔石を取り出し隠し部屋を出た。
お宝が手に入ると使いたくなるものだ。地図にのっている最後の部屋に入る。
スライムの部屋らしいが様子が違う。何故かスライムが沢山いる。何が起こると思い焦っていると、スライムが集まり出し、ビックスライムが6体も出現した。
バトルアックスを右手に持ち、ビックスライムを切る。使い古しの剣と違いスライムがスパっと切れ核を一太刀で破壊する事に成功。
あまりの切れ味の良さに驚いてしまった。残りのビックスライムを倒した時にレベルが上がった。ようやくレベル12になった。
そうだ、ギルドに行って適正を見てもらおう。
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