第121話 ハーレム
「
「
寄生の効果だ。
瀕死になって、復活するようだ。
そしてあちこち腐っていた手足が元に戻る。
だが、体の構成要素は増えないらしい。
もはや体は針金のようにやせ細っている。
「あっ、
「お前の勝ちだ。エリクサーを飲め」
「ありがとう」
「お前は自由だ」
【
【てことはおっさんはエリクサーを貢いで終わりってわけ】
【何となくしっくりいかない終わり方だな】
「いえ自由じゃないわ。もう私は貴方の物。あなたの奴隷なの」
「駄目っ、
【おっ、修羅場か】
【
【ということはレイプ事件も本当だった】
「そうだ。モザイク無し動画だ」
俺はマッサージ動画をアップロードした。
【こんな落ちかよ】
【マッサージみて何が楽しい】
【音声はエロエロだけどな】
「俺は悪党だから、みんなの期待には応えない」
【それより修羅場だ】
【どうなっている】
「じゃあそういうことで」
ええと一億円を返すまでは、
【
【うそだ。おっさんのハーレムに入るなんて】
【訴えてやる。あのマッサージ動画は捏造だ】
【口の動きとか合っていたけどな。まあ捏造の方がエロい展開だ】
「捏造かどうかは想像にお任せする。俺は悪党だから、そのことを念頭に置くように」
【結局、謎のままに終わるのか】
【
【なんでわかる】
【オークションとかに大量に出回るとさすがに分かる。アカウントを大量に用意した場合は別だが】
【根拠としては弱いな。ところで一連の事件はなんだったんだ】
【うーん、
【本人が語らない以上真相は闇か】
「よし、新パーティメンバー加入祝いだ。シャンパン持って来い」
「病室での飲食は許可できません。最後のお別れもかなり無理をしたんですから」
「硬いこと言うなよ」
俺は札束を出して、看護婦さんに手渡そうとした。
【うわっ、成金行為だな】
【こういうのって良いの】
【まあ、手術する時とか医者に金を渡したって話は聞くな】
「頂けません」
俺の眼は看護婦が素早く何枚かお金を抜きったのを捉えた。
「ですが、30分だけ目をつぶります。くれぐれも言っておきますが病人にお酒は駄目ですから。本当に駄目ですから」
看護婦がウインクした。
良いのかよ。
病室で加入祝いをした。
まあ、体が要求しているんだろうな。
【飲んでるよ】
【あんなに食って、大丈夫なのか】
【エリクサーで健康体になったから平気だろう】
【
【諦めろよ。あの楽しそうな顔を見たら何も言えないだろ】
【
【お前、偽ファンだろ】
【やだやだ、素直に祝福できない奴は】
「俺は悪党だから、病室で酒盛りする」
【ほんとな。迷惑な患者だ】
【俺、涙が出て来た】
【俺も色々と複雑で涙が出て来た】
【アンチが諦めたのか】
「やっほーい、
【
【これで良かったのか】
【いいやハーレムは犯罪だ】
【愛人を取り締まることはない。奥さんが慰謝料とかは請求できるけども】
【合意の上だとどうしようもない。まだおっさんは独り身だからな】
「命の危機を乗り越えました。心機一転、退院したらまた討伐動画流します。応援よろしく」
【何だか狐につままれた事件だった】
【終わりが良いから別に構わない】
【
【討伐動画で恋愛感情ってどうなのか。応援するなら討伐要素だけにしておくべきだろう】
【そこはほれ。可愛い子がやっていると、恋愛感情もつんじゃね】
【だな】
【じゃあ、アイドルをかっさらったおっさんは悪ということで終りか】
【そういう結論になるな】
ミスリルの剣に酸を塗ったりするとか良いな。
どうせならボタン一つで酸が付着するギミックとかあったら胸あつだ。
武器工房のおっちゃんに話してみよう。
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第2章終わりなので完結設定にします。
4日後ぐらいから再開予定です。
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