また会えるのか?

ヒュウウウウーッ

「あっ!なんか、白い霧、フワーッと横に吹いて流れていってるー」

「うわーっ!ほんまやー!」


「なんとなく、富士山の景色もまた見えてきたみたいー」

「うわっ!だんだん、もとの富士山の景色に戻ってきたー...って、あれ?」


「どないしたん?」

「...そのかわり、イセっちの姿、またなくなってもた...」


「あっ、あやめっちからは見えなくなってもうたか」

「うわーん!イセっち~!どこ行ったん?」


「ずっと、そばにおるで」

「えっ?」


「ずっと、あやめっちのそばで、抱きついてるよ」

「そっか!良かった」


「あやめっち」

「え?なに?」


「もう行くね」

「え?どこに?」


「大阪のほうに先に帰ってるわ」

「えーっ?まだ、そばにいてよー」


「もう帰るわ」

「そっか!また会える?」


「たぶん、また会えると思う」

「良かった」


「うちは、わかっても、あやめっちは、初めてだと思うんやろな。また最初は」

「えーっ?なんでー?」


「富士山で会ってたことも、あやめっちは覚えてないやろから」

「えーっ?そんなことないよー」


「うふふ、それやったら、ええけどなー!ほんなら、またねー」

「またねー!また会いに来てやー」


「あははは!あやめっちのこと、これからも、ずっとずっと、ずーっと好きやでー」

「うちもー」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る