第4話 顆粒だし
大根は細切り、油揚げを湯通しして短冊切りにします。
小鍋に水と大根、そして今日は顆粒の昆布だしを入れます。灰汁を取り、油揚げを入れて一煮立ちしたら味噌を解き入れます。
今日は油揚げと大根の味噌汁です。
しんなりした大根にも油揚げにも汁が染み込み、噛むごとに味噌の風味が口に充満します。
本当なら、きちんと昆布から出汁をとって作るのが美味しいし体にもいいと思います。
そんな手間暇かけることのできないお忙しい方、面倒くさがりな方(私もです)、料理が苦手な方の強い味方になるのが顆粒のだしです。
何せ、入れるだけでいいんですから。
本当に助かります。
丁寧な暮らしを心掛けたいのですが、雑多なことな忙殺される現代では、毎日それを継続することは難しい……いや、私がただ単に面倒くさがりで、隙あらば手抜きしたいと思っているのが原因かもしれませんが……とにかく困難を極めます。
ですが、そんな現代の面倒くさがりが何とか面目を保つことができるのが、発達した調味料の数々です。
カレールーにしてもおでん出汁にしても、一から作るとなると本当に時間と労力が掛かります。
私見ですが、コンソメなんて、それこそ長期休暇でもない限り……と思ってしまいます。
私は一応、異世界ファンタジーなどを書いておりまして、調理をする場面を書くことがあります。
この料理を作らせて、ああしようこうしようと色々構想を練るのですが、この世界設定で顆粒のコンソメなんてないだろうからこの料理を作っていたら時間がない、一から作っていたら他の動きができない等々、いちいち引っかかってしまいます。
お店に行けば棚にあり、買いたければお金を出せば手に入る。それが当たり前のような現代日本。
発達した文化の恵まれた環境にいるのだと、自作と顆粒だしで思い至る次第です。
それもこれも、顆粒だしの開発や製造、販売に携わった方々の知恵と努力のおかげです。
腹が減っては戦はできぬ、という言葉もありますが、食事は人間の活力の根源です。
それを支えてくださっているのです。
私がノーベルだったら、または外国の巨大企業のCEOのようなスーパーお金持ちだったら、賞を設けて授与して差し上げたい。
ですが、私はただの日本のど庶民底辺作家。
せめてものお礼に、この場で感謝を申し上げます。
毎日ありがとうございます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。