親友のコイ
「あー、ごめん」
その映画はこのアプリで昨日マッチした人と観るんだよね、と友人Aはハンバーガーにかぶりついた。
え?としか声が出なかった。
Aは異性がどことなく怖いらしく、恋愛も今まで1度もしたことがない、らしいことは散々聞いてきた。
それ、大丈夫なん? あんた、アプリで出会う人が最初って。
とは言えず、どんな顔なん?とで訊くと、
「これ」
と、めちゃくちゃいい感じの異性の画像を見せてきた。
私は何も言えなかった。
後から思ったのだが、恋をしたこともない女が、いきなりアプリで出会った人とどうにかなれるのか?と甚だ疑問を感じていた。
私は「が、頑張ってね……」と愛想笑いをかましつつ寂しさも覚えていた。恋愛未経験のAと彼氏がいない歴=年齢の私は同じ土俵に立っていると思っていたばかりだったのに。
別れは突然だ。
私は何度も恋をしたことがあるけれど、アプリで出会った人とどうこうなろうと考えたことはないし、何より自然に出会いたい派なのである。
だから、Aのことは応援したいけれども、やはりアプリでの恋は上手くいかないのが大半ではないかと思う私なのである。
恋詰め ひら @misonodayo
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。恋詰めの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
近況ノート
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます