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 「 キ、キミ………… 今までっ……


  サッカーの試合……してたんだろ!?


  しかも、初めての…………


  ……… “スタメン” だよねっ!?


  緊張したろ…?? あっ………


  最後… 『PK』 だったんだよな??


  ……………そ、それで、


  キミのシュート……………


  ハズれちゃったんだよね…………


  ……………あぁ、おじさんっ、

  な、何でも知ってるんだぁ………


  大丈夫、大丈夫だって、うん………


  落ち込む事はないよっ…!!!


  ほ、ほらっ…… 今みたいにっ……

  中学校でも、サッカー続けてさっ…


  また、頑張ればいいじゃないか!!


  あっ、それにさっ…………

  雨も降りそうだしぃ…………


  今日は、そろそろ、家に…………

  帰った方がいいんじゃないのか? 」



   シンゴ少年は………

  よく喋る “奇妙なおじさん” に……


  キョトンとしている様子だった。



 「 ………………、


   お、おじさん、一体…………

   …………な、何者なのっ!?


   殆ど当たってるよぉ…………

   ス、スゴいなぁ~…………… 」



 「 へ? ほ、殆どっ…??


  どこか、間違ってる所……ある? 」



 「 シンゴ………って名前で、


   さっきまで、サッカーの試合……

   ……してたのは当たってるよっ!


   けどね……………


   ひとつだけ違うのは…………


   “落ち込んでない” ……って事!!


   僕、小6なのに、体が小さくて……

   小3に間違われたりするんだっ。


   だから、その分…………


   テクニックを磨こうと思ってっ。


   ……………僕、

   サッカー大好きだから………。


   だから、もっともっと練習して…

   上手くなりたい………って、


   そう思うんだ…………。


   ……………あっ、今日もねっ、


   試合が終わった後、監督と………

   クラブのみんなで…………


   食事会しよう………って事に、

   なったんだけどね…………


   それ、すっぽかして…………

   ここに来ちゃったんだぁ……。


   一人で “自主トレ” っ……

   しようかなぁ~………って。 」



    落ち込んでない……という、

   シンゴ少年の発言に、僕は………


   心が救われたような気がした。



 ( そ、そうだったのか…!!?


   シンゴは “あの日” …………


   落ち込んでなんてっっっ………


   ………いなかったんだっ!!!

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