第67話 一夫多妻...俺の考え


ようやく、決意をした俺は皆に自分の意見を話す事にした。


「どうしたの、まさか本妻候補を決められたのか?まさか魔王であろう私か?」


「理人様、決断速いですね…」


「凄いわ、もしかして私かしら? 女王ですから…」


「お母さま、解りませんわ! 若くて理知的な私かも知れないわ」


「はぁ~面倒くさいわね…私よね?」


「シャルナ様? 何を言っているのかしら? 同郷の私に決まっていますよ! ねぇ理人?」


「私はとミウは避けて欲しい…」


「私は無理だよ! お兄ちゃん」


完全になりたくないのがカセリアとミウ。


他は全員が正室になりたい。


まぁこうなるのは解っていたんだけどね。


「それでどうするの?体裁を考えたらサキュバ様かマリアーヌ様よね? 時点でマリア様、実を取るなら私?そうなると思うの? それで誰に決めたの?」


「俺のハーレムは全員が本妻正室で、側室は居ない事とします!」


「「「「「「「「え~っ」」」」」」」」


「俺が元々住んでいた世界では一夫多妻は『一夫多妻』こんな文字を書きます」


そう言いながら一夫多妻とあらかじめ用意した紙に書いて皆に見せた。


「それで?」


「麗華さん、この文字の意味を俺なりに考えたんだけど、側室ってある意味妾や愛人です…可笑しいじゃないですか?もしそれを俺の世界の文字漢字にしたら『一夫一妻多妾』こういう文字になります」


紙に一夫一妻多妾と書いて皆に見せた。


「そうね、それで理人はどうしたいの?」


「俺は妾や愛人として『友達』になったわけじゃない! 優柔不断と言われるかも知れないけど…全員が同じ位好きで、将来は全員『妻』お嫁さんにしたいと思っています」


「それはどう言う意味かしらね」


「マリアーヌさん…全員同じ位好きで愛している俺は、そこに差をつけたくありません!だから、文字どおりの『一夫多妻』全員が本妻でこれから誰かをこの輪に入れるとしても全員が『妻』である関係を望みます!」


「本当に凄い事を考えるんだな、異世界人は…」


「カセリア、これでも一生懸命考えたんだ!前の世界で海外の男性で沢山の妻を娶った男性の話を思い出してね、勘違いじゃなければ『全員を全く同じに愛せなければハーレムなんて作っちゃいけない』まぁお爺ちゃんだけど、そんな風に言って居たのを思い出したんだ。俺もこれが良いって思ったんだ」


「それ、お兄ちゃんにとってはミムも、その女王様や王女様も同じに愛してくれる…そう言う事?」


「うん! それ処か、魔王であるサキュバさんも一緒だよ!」


「そう? それなら、私の事もサキュバさんでは無く『サキュバ』と呼んでくれるかな?」


「あらあら、それなら私も『マリアーヌ』そう呼んでくれないと!」


「サキュバ、マリアーヌ…これで良い?」


「うん、それが良い」


「そう呼ばれた方が嬉しいわ」


うっ、これからはこう呼ばないといけないのか…


「ねぇ理人、そうするとして、色々な決め事はどうするのよ?」


「多数決にすれば良いと思う。基本的に1人が一票を持って俺を含む9人で決めていけば奇数だから問題ないと思うよ! そう簡単じゃ無いかも知れないけど、皆で話し合って決めれば良いと思うんだ…」


「大変そうだけど理人がそうしたいなら、仕方ない私もそれで良いわ」


「シャルナ、麗華さん、ありがとう」


「クスッ、理人私だけ『さん』をつけるのは酷いわ」


「ゴメン麗華」


「皆さん私もそうだけど『好きにして良い』そう言っちゃいましたよね…こんな話になると思いませんでしたけど…負け、負けですよ。全員が『本妻』それが理人さんの決断なら受け入れるしかないですよ」


「マリンありがとうございます」


「私も正室、本妻なのですから当たり前ですわ」


「うん、そうだね…それじゃこれで決定で」


「此処迄、決まったならもう結婚で良いんじゃないか? なぁ!」


「サキュバ、そうですね、私も同感だわ…それで何時頃にしますか?」


「え~と」


全員がこっちをじぃ~と見ている。


もしかして…やっちまったのかな?




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