第28話 闇属性魔法
午後5時半近くになって、桜たちはようやくダンジョンから出てくる。その頃には聡史はすっかり待ちくたびれて飲食コーナーの椅子に腰を下ろしてスマホで目についた動画を漁っている最中。
「聡史君」
「ああ、やっと帰ってきたか」
「桜ちゃんが、もう1体、あともう1体って、中々戻ろうととしなかったのよ」
飲食コーナーに聡史の姿を発見した美鈴が駆け寄ってくる。その表情は待っていてもらえた嬉しさにキラキラと輝いており、瞳の中に数え切れない数の星が瞬いている。頬を紅潮させて聡史の側に駆け寄る美鈴の姿を目にした桜がボソッと一言。
「美鈴ちゃんがこれだけわかりやすくアピールしているのに、相変わらずお兄様ったら…」
気が利いた言葉のひとつも掛けられない聡史に妹として呆れた表情を向けている。幼い頃から二人を間近で見ている桜には何もかもまるっとお見通しのよう。
ところがここで聡史が意外な行動に出る。
「カレン、ちょっと頼み事があるんだ」
「はい、なんでしょうか?」
聡史を発見してご主人を見つけた子犬のように駆け寄った美鈴を放置して、彼はあろうことかカレンに声をかけている。ハシゴを外された美鈴はその場に呆然として突っ立ったまま。表情はまんま「えっ、何が起きているの?」とまったく状況を理解していない。しかもその相手が伊豆の旅行以来聡史を巡るライバルとして名乗りを上げつつあるカレンだったものだから、美鈴の機嫌は垂直方向に急降下状態。
だが聡史はそんな美鈴の心情など全く考慮しないままに、カレンの隣に立って彼女の耳元で小声で囁く。カレンはこの降って湧いたようなチャンスにほんのりとその顔がピンクに染まっている。
「カレン、学院長にアポを取ってもらえないか?」
「えっ、私の母ですか?」
「そうだ。至急話がしたい」
「わかりました」
カレンさん、急にガッカリ… 聡史の頼み事とは彼女が期待した内容とはまったく違っていたよう。ピンクに染まった頬が急に冷めたような元の色に戻っている。
はぁ~… と小さなため息をついたカレンがスマホを取り出すと、彼女は後ろ向きになって誰かとしゃべっている様子。通話を終えるとカレンは聡史に向き直る。
「今からすぐに学院長室に来てくれ… という話でした」
「すまない、助かったよ。それで学院長室というのは、どこにあるんだ?」
「ご案内します」
再びカレンは、ため息を漏らしながら返事をするしかなかった。
◇◇◇◇◇
ダンジョン管理事務所を出て一行は学院へと向かって歩いていく。
カレンと並んで歩く聡史の後ろ姿を見ている美鈴は口を真一文字に結んでムスッとした表情。その表情を見た明日香ちゃんの好奇心レーダーがピコンピコン反応しているが、ここで修羅場を作らせないという目をしている桜が彼女の手を絶対に離さないという意気込みで力強く握り締めている。今このタイミングで明日香ちゃんを放し飼いにはできないという桜の固い決意が見て取れる。これは聡史にとっては見えない部分での妹のナイスアシストといわざるを得ない。
こうしてパーティーは微妙な雰囲気を抱えたまま学院に戻ってくる。
「用があるから、夕食は先に食べててくれ」
聡史はその一言を残してカレンとともにどこかへ消えていく。その姿を見送った三人は6時に食堂で待ち合わせをして各自の部屋へと一旦戻っていく。
◇◇◇◇◇
カレンに案内された聡史は研究棟の3階へとやってきている。この棟の2階と3階は職員室となっており、3階の最も奥の場所に学院長室が設けられている。
コンコンコン
カレンがドアをノックすると、室内から「入れ」という返事が返ってくる。カレンを先頭にしてドアを開いて中に入ると、窓際のデスクの前では難しい顔をした学院長が書類に目を通している姿が目に飛び込む。
「楢崎君を案内してきました。それでは私はこれで失礼します」
「カレン、手間をかけたな」
学院長に目で合図されたカレンはそのままくるっと向きを変えてドアの外へと出ていく。ひとり取り残された聡史は言いようもない居心地の悪さを感じる。学院長の全てを見透かすかのような眼光に晒されて、さすがの彼も息が詰まるような窮屈さを感じている。
「楢崎聡史だったな。もっと早くここに来ると思っていたが、意外に時間がかかったな。そこに座ってくれ」
「はい、失礼します」
聡史はソファーに腰を下ろしながら「もっと早く来る」って言われても、中学の時から校長室に呼び出された経験はないと心の中で抗議している。校内で暴力沙汰を起こしてしょっちゅう呼び出されていたのは妹のほうで、聡史は品行方正な生徒で通していた。
「それで、わざわざここに来た用件を聞こうか?」
「はい、俺たちEクラスの生徒が伊豆に行った件はご存じですよね?」
「ああ、カレンから聞いている。親睦が深まって楽しかったらしいな」
どうやら学院長の家庭でも普通に親子の会話は存在しているらしい。聡史の目の前にいる厳しい顔付の人物がカレンにとっては実の母親なのだから、まあそれは当然だろう。「厳格」という文字をを顔付きにしたらこんな感じになりそうな母親とは似ても似つかない優しい表情のカレンでよかったと、聡史の感情の大半の部分が胸を撫で下ろしている。
「はい、概ね楽しかったんですが、夜中に襲撃を受けました」
「襲撃か… カレンは何も言っていなかったぞ?」
「多分気が付いてはいないでしょう。俺と妹が誰にも気が付かれないように処理しました」
「そうか、さすがだな」
学院長の口角が僅かに上がる。兄妹の能力を見定めた自らの目が正しかったと満足しているかのよう。
「それで、襲撃してきた連中は陰陽術を用いていました。これが彼らの所持品です」
聡史は、アイテムボックスから取り出した呪符の束と3台のスマホをテーブルに置く。すべてあの晩の襲撃者から押収した証拠品に間違いない。
「ふむ、確かに陰陽師が用いる呪符で間違いないようだ。それで襲撃者はどうしたんだ?」
「気絶させて道路に放り出しておきました。朝になって様子を見たら姿が消えていたので、仲間が回収したんだと思います」
「そうか、下手に殺さなくてよかったな。何しろ日本は法治国家だ。異世界とは違ってややこしいルールに縛られている」
ここまで口にした学院長は何やら考えている様子。しばし沈黙してから彼女はおもむろに口を開く。
「証拠の品はこちらで預かる。相応の捜査が行われるから結果を待っていろ」
「俺は待っててもいいんですが、身近に気が短い人間がいるので…」
「妹のほうか。あれは確かに我慢しないタイプだな… ちょっと待て」
学院長は書棚の引き出しから大判の封筒に入った書類を2通テーブルに置く。一体どのような書類なのか聡史にはまだ一切説明はしない。
「さて、犯行を企てた一味は九分九厘理事長の息がかかった連中と考えて間違いないだろう。生徒会副会長が襲撃された件とも何らかの繋がりがあるかもしれない」
「ご存じでしたか」
「ああ、カレンから大よその話は耳にしている。それでだな、お前たちが勝手に復讐をするのは私の立場上好ましくはない」
「それはわかります」
聡史としても学院長が「理事長をブッ飛ばして来い!」などと暴言を吐くとは思っていない。いくら立場上対立しているからといっても、真正面から暴力に及ぶのは社会通念上許される行為ではない。もちろん確たる証拠もなしに行動を起こすのは不味いと彼自身も自覚している。心配なのは妹が勝手に何か仕出かすことだろう。
「そこでな、この書類は予備役自衛官の入隊志望票だ。お前たちが予備役に編入されて私の指揮下に入ったら大手を振って逮捕に乗り込めるだろう。こうして学院長を務めてはいるが、私も一応は予備役大佐だからな」
「そうだったんですか。全然知りませんでした」
「どうするんだ?」
「保険のために入隊しておきます。もちろん妹も一緒です」
聡史の脳内では桜が暴発した際の不安と組織に属する面倒を天秤にかけている。その結果として不安が上回ったのは言うまでもない。ロクな証拠もないのに理事長宅に乗り込んで大暴れなどした日には、こちら側が指名手配犯になりかねないという危惧が拭えない。
ということで、聡史は学院長の話に乗っかろうと決める。そこには立場を保証してもらってから遠慮なく仕返しをしようという意思が働いている。もちろん妹にも承諾させるつもりだ。
「それがいいだろう。魔法なり呪術なりが絡む事件は警察ではなくて憲兵隊の特殊対策班の管轄だ。お前たち二人には今後とも活躍してもらいたい」
こうして聡史兄妹は魔法学院に在籍しながら予備役とはいえ自衛隊への入隊が決定する。なんだか学院長の口車にうまくノセられてたような気がしなくもないが、自分で決心したのだから今更変えられない。
思い返してみれば異世界でも一時騎士団に協力者として籍を置いたこともあった。似たようなものだと考えるしかないだろう。
こうして聡史は、学院長室を後にする。
聡史が学院長室を出て食堂へ向かうと、桜たちはすでに食事を開始している。先に学院長室を退出したカレンも同席している。
「お兄様、お先にいただいていますわ」
「桜ちゃん、今日のデザートは何にしますか?」
兄に気付いた桜はともかくとして、明日香ちゃんなど聡史が顔を出したことよりも食後のデザートに頭が飛んでいる。本日も桜に付き合わされてオーク狩りに精を出しただけに「自分へのご褒美早よう!」という心境になっているのだろう。
美鈴はカレンが先に戻ってきたので、彼女と聡史が隠れて何かしているという疑念を払拭して一応は機嫌を取り直している。今はどちらかというとカレンの存在を強く意識しているよう。
「カレン、助かったよ」
「いいえ、お役に立ててよかったです」
カレンと学院長が親子であるという話は美鈴や明日香ちゃんはまだ知らない。聡史はそこには触れずに一言だけ礼を述べるに留めておく。そのうちにカレンのほうからこの件に関する話をする機会があるだろうと考えているよう。
結局この日は美鈴ひとりだけが特待生寮に泊まることとなる。ウッカリしていた明日香ちゃんは「シマった、忘れていた!」という表情をしていたが、この日は泣く泣く諦めて自分の部屋に戻って寝るしかなかった。
◇◇◇◇◇
翌日、朝一番で聡史は美鈴と一緒に第ゼロ演習室へと向かう。いよいよ美鈴が日本語で組み上げられた魔法式を用いた術式をこれから実演しようという機会に立ち会う予定で、昨晩から聡史を独占している美鈴はご機嫌な様子。幸せオーラ全開で聡史の手を取って歩いている。
ちなみにブルーホライゾンの面々は桜に預けられて、明日香ちゃんやカレンを相手にして腕を磨いている最中。いくら師匠といえども、そうそう彼女たちだけに時間を割くわけにいかない。こう見えても中々多忙な聡史なのだから。
もちろん今日は試射なので威力の加減に十分に注意して行うつもり。頑丈な造りの第ゼロ演習室といえども絶対安全という保証はないので、こうした聡史の付き添いが必要なのは当然。もっともこの場所のカギは聡史が保管しているので、美鈴ひとりでは入ることもできない。
演習場に足を踏み入れると、まず聡史はフィールドを結界で覆う。開始線から先の空間を全て覆って、さらに開始線上にも魔力の壁を作り出す。壁にはわずかに腕が1本出せるだけの穴が開いており、そこから美鈴が腕を伸ばして魔法を放つように細心の注意で安全性を確保する。
準備ができたところで改めて美鈴が口を開く。
「聡史君、ありがとう。それじゃあ、簡単に魔法式について説明していいかしら?」
「ああ、説明してもらえるか」
聡史の返事に美鈴はひとつ大きく頷いてから、これから試そうとしている魔法について話し出す。
「聡史君のファイアーボールを解析した結果、実は魔法式の中には神様へのお礼の言葉とか魔力を使用する際の祈りのセリフがいちいち差し挿まれていたの。それもものすごくくどい言い回しだったから全部省略して簡潔にしてしまったわ。それを日本語に訳したファイアーボールの魔法式の構文がこれなの」
美鈴が差し出した紙にはごく短いフレーズが記載されている。全文を書き記すとこのような内容になる。
〔魔力よ! 我が呼びかけに従って炎を形作りて、我の目が向く場に飛翔せよ。威力は○○、表面のみ燃焼したのちに衝撃を発せよ!〕
異世界の言語表記では10行以上に及ぶ長い文章を要約した結果がこれ。たったこれだけの文章で魔法が発動可能であれば、お手軽なんてものではない。それよりもやや厨2ぽい構文は、もしかしたら美鈴の好みなのかもしれない。
「こんなに短くなるのか」
聡史は美鈴の苦心惨憺の集大成を見て驚きの表情を向けている。彼自身が丸暗記していたあの長ったらしい構文がここまでシンプルになるとは予想外すぎ。しかも日本語で表記されている点が誰の目にもわかりやすくて、今後の普及に繋がっていく可能性は聡史の目にも明らか。
「というわけだから、まずはファイアーボールで試してみるわ」
こうして美鈴は頭の中で魔法式を唱えながら右手に魔力を集めていく。その時間は短縮を重ねてきた美鈴の従来の魔法の発動と比較しても圧倒的に早い。
「ファイアーボール」
美鈴が魔法名を口から発すると、今迄と全く変化がない魔法が正確に的を目指して飛んでいく。
パチパチパチパチ!
聡史の拍手が美鈴の耳に伝わる。彼女のここまでの努力を称える心からの拍手が送られている。だが美鈴はまだまだこの程度では満足していない。
「それから、こんな魔法もできるようになったのよ。対魔法シールド」
頭の中で魔法式を暗唱したのであろう。文章そのものを口に出す間でもなく、あっという間に美鈴の前には透明な薄い壁が出来上がっている。同様に対物理シールドも完成しているそう。あれだけ解析に苦労していた無属性魔法をすっかり自分のものにしている。
(こりゃあ、大賢者に匹敵する魔法の才能だな)
聡史が比較の対象にしているのは彼に魔法のイロハを教えた異世界の大賢者その人。美鈴の才能と魔法に対する情熱はかの大賢者に匹敵すると素直に脱帽している。
「今日のところはこのぐらいかしら。火属性と無族性に関してはかなりいい線まで解析できたんだけど、闇属性に関してはまだまだこれからっていう感じね」
美鈴の言葉に聡史はとあることを思い出す。彼はダンジョンの隠し部屋に転移した際に箱の中から出てきた黒曜石の杖をアイテムボックスから取り出す。
「この杖なんだけど、俺の知り合いが昔教えてくれた話を思い出したんだ。『火属性の杖にしたいんだったら赤い石を用いる。風属性ならば透明な石が最適』てな具合にな。それでこの杖はわざわざ黒い石を嵌め込んである。もしかしたら闇属性と何らかの関係はないかな」
「言われてみればその通りかもしれないわね。ちょっとその杖を手に取ってもいいかしら?」
「いいぞ、ほら」
聡史が美鈴にその杖を手渡した瞬間彼女に大きな変化が現れる。それはカレンが世界樹の杖を手に取った時と同様に、杖に内包された魔法に関する知識が美鈴の中に一気に流れ込んでくる現象に他ならない。
「す、すごい… これが闇属性魔法…」
美鈴はそれっきりしばらくフリーズしている。膨大な情報の処理に追われて瞬きすらできない。呆けた表情の美鈴が元の落ち着きを取り戻すまでにはしばしの時間経過が必要だった。
「はぁ~、ドッと疲れたわ」
「美鈴、大丈夫か?」
杖を手にしたまま美鈴は傍らに置いてあるベンチに座り込む。すぐに心配顔の聡史が駆け付けて彼女の様子を覗き込むが、美鈴はそれにも気付かずにしばらくの間視線を宙に泳がせ放し。
ようやく両目のピントが合うと、美鈴は目の前に立っている聡史の姿に気が付く。
「ああ、聡史君、心配しなくて大丈夫よ。闇属性の本質に触れてその恐ろしさに圧倒されていただけだから」
「本質? 恐ろしさ?」
聡史には、美鈴が何を言っているのか皆目見当がつかない様子。
「わかったのよ。闇属性魔法というのは神聖魔法と一緒で真に適性のある人間にしか与えられないものなの。そして私はこの杖に認められたというわけ」
「杖に認められたのか?」
「ええ、聡史君が触ってもこの杖は何の反応もしなかった。聡史君には残念ながら適性がなかったという証明」
「その通りだ。俺は魔剣オルバースを手にした時のみ剣のスキルで闇属性を扱えるだけで単身では魔法は発動しない」
「そう、それが闇属性魔法なの。人間が望んでも手にできない恐ろしい力。これは使い方をよくよく研究しないと不味いわね」
美鈴が手にした闇属性魔法とは聡史にも未だ全貌は把握しきれてはいない。だが美鈴の口ぶりからすると計り知れない威力を秘めている可能性が高い。
「美鈴、この場で試せそうな魔法はあるか?」
「そうねぇ… 2つ試してみましょうか」
そう言って、美鈴は黒曜石の杖を手にして立ち上がる。
「それじゃあ実演してみるわ。ダークフレイム」
美鈴の手から的に向かって黒い炎が飛んでいく。その炎がひと舐めしただけで合金製の的の一部が融解する。
「これはヤバい魔法だな」
「ええ、かなり危険よ。わかってもらえたかしら」
「俺も稀に使用した経験はあるが、これほどの威力じゃなかったぞ」
「それが適性の有無の差ね。あともうひとつだけこの場で実演してみるわね。ダークウインド」
今度は黒い靄のような正体不明の物体が美鈴の手から飛んでいく。聡史にはその靄の正体が今ひとつ判明していない。
「なんだったんだ? 今のは」
「死を運ぶ風ね。触れた者を死に至らしめる恐ろしい効果を持つわ。もう解除したから大丈夫だけど」
「さすがに俺もまったく聞いたことがない魔法だ。他にもあるのか?」
「ざっと100種類はあるわね。全て一撃で敵を死なせる魔法とか、毒に侵されて死に至るとか、物騒なものばかりね」
「しばらくは封印しておこうか」
「それがいいわ」
こうして思わぬ形で闇属性魔法を会得した美鈴ではあるが、そのあまりの威力の強大さに身が震える思いであった。
◇◇◇◇◇
今日のところはここまでにしようということで、美鈴を連れた聡史は第ゼロ演習室を後にする。やや疲労の色が残る美鈴は部屋で休ませて、聡史はそのまま第3訓練場へと向かう。
「師匠、お待ちしていましたぁぁ!」
「今か今かと待っていたんですぅぅ!」
ブルーホライゾンの歓迎ぶりがなんだか昨日よりも熱烈度を増しているような感がある。信頼してもらえるのはいいが、あまり過剰な反応は一部から反感を招きかねない。それは同じ場所で剣の打ち合いをしているモテない男子とか槍でドツキ合いをしている女子に縁がない野郎どもとか…
だが、思わぬ場所に伏兵が存在している。
ふと感じる突き刺さるような視線、その方向に顔を向けるとカレンがこちらを見ている。一瞬目が合うと彼女はついっと目を逸らす。なんだか空恐ろしい予感を感じる聡史の額には一筋の汗が流れ落ちるのだった。
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無事にダンジョンでゴブリンを討伐できたブルーホライズン。今までにない手応えを掴んで士気が上がる一方。次回は彼女たちのお話は一旦お休みして、例のおっかない人が出てくる予定です。
この続きは明日投稿します。どうぞお楽しみに!
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それからお知らせがあります。この小説とジャンルが似ている作品【担任「このクラスで勇者は手を上げてくれ」えっ! 俺以外の男子全員の手が挙がったんだが、こんな教室で俺に何をやらせるつもりだ?】の投稿を開始しました。同じ学園モノですが、【異世界から】に比べてコミカルでとっつきやすい作品です。どうぞこちらもご覧いただいて楽しんでもらえたら幸いです。
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