56-3 あんたのケツ圧何ボルト
〔餌〕「Yo Yo。あんたのケツ圧何ボルト」
フリーキックをもらった
〔餌〕「俺のケツ圧百万ボルト。Understand?」
〔餌〕「Yo Yo 主審さん あんたのケツ圧何ボルト」
〔餌〕「Hey U ゴレイロ(GK)さん。あんたのド玉を打ち抜くZe」
ふざけているように見えてきっちりPKをアウェーの笛からもぎ取った
チェケラッチョポーズを決めながらボールに軽く足を乗せ、ライナー性のボールをゴレイロ(GK)の脇腹すれすれに打ち抜く。
しぶい顔で餌の得点を祝福した仏像に、餌はあろうことかラップを再開した。
〔餌〕「Yo Yo 子猫ちゃん。俺のパンダキックにひれ伏せYo」
〔仏〕「うぜえ。子猫扱いすんな」
〔仏〕「
〔多〕「良いの。失点でもしたらずっと子猫扱いされちゃうよ」
〔仏〕「失点しねえで得点すりゃ済む話だろ」
仏像の目が完全にスノボ時代のそれに変わっていた。
一ゴール一アシストを決めた餌をねぎらうように下げると、
〔餌〕「全く機能していないシャモさんを下げてノートを取らせて、代わりに飛島君投入でいいじゃないですかっ。何で仏像と交代なのーっ」
〔服〕「
あの人恐ろしくプライド高いよねと言いつつ、服部が
〔多〕「まあそう怒るなって。
〔長〕「それにしても、
〔服〕「今までの試合は彼にとって全部『流し』だったって訳か」
三トップ気味に
ミドルシュートのこぼれ球を拾えないシャモに代わって、
〔多〕「残り一分。一発決めてこい」
〔長〕「打ちまくります!」
背中を押された
〔シ〕「もうこりごり。本番は戦術分析官でヨロ。松田君来れないんでしょ」
〔多〕「松田君が来れないんじゃ、絶対どこかで出ざるを得ないよ」
〔シ〕「じゃ、一回戦敗退で」
〔下〕「絶対ダメっす。まっつんに成り代わってお仕置きっす」
〔多〕「
仏像のロングフィードを長門がポストし、走りこんだ仏像がきっちりと一点をもぎ取った。
〔多〕「ロスタイム何分」
〔飛〕「三十秒です」
〔多〕「もう一点! 押し込めっ」
〔シ〕「あんな
シャモが呆れながら
※※※
〔粟〕「悔しいなあ。ああ全く悔しいなあ。うちの
予想外の大敗を食らった
〔多〕「うちの服部君が太ももをやっちゃってますからね。とりあえず服部君の代わりに、右アラとフィクソができる子を二人は欲しい所です」
〔粟〕「仕方ないですね。では二人だけですよ」
〔粟〕「決着は明日早朝の試合で。必ず勝ちますよ」
〔多〕「譲りませんよ」
二人は固い握手を交わした。
※※※
〔多〕「十五分後に回復食兼夕食だから食堂に行く事。それから個室にもシャワー室はあるそうだが使用禁止だと。夕食時に粟島監督から大浴場の使用案内と消灯等についての話があるそうだ」
〔仏〕「大浴場でノーサイド。皆で裸の付き合いだなんぞほざいたら、俺は帰宅するからな」
歩きながら告げた
〔餌〕「まったく子猫ちゃんはビビりだからもう。
〔仏〕「何で俺を子猫ちゃん扱いするんだよ。ふざけんな」
〔餌〕「だって
〔仏〕「お前らが警戒感なさすぎなの」
大人の話にうとい飛島もろくな話では無いことだけは分かるようで、黙ってうつむいた。
※本作はいかなる実在の団体個人とも一切関係の無いフィクションです。
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