12-3 新・落語研究会
(長)「カメラのアングルを確認した方が良くないか」
(天)「まさかぼくらの映像を、小遣い
(放A)「発声練習と早口言葉が特殊だと思ったんだよね」
(放B)「やたらローアングルにこだわるしね」
放送部員とプロレス同好会からの冷たい目線が、
〔青〕「誤解だっ。発声練習も早口言葉も、僕が練習に練習を重ねてたどり着いた方法で」
〔仏〕「だったら今すぐここで発声練習の見本見せてよ」
〔山〕「なあ、放送部。この発声練習の時点でおかしいって気づけ」
大真面目に発声練習を披露した青柳に、山下が呆れた声でつぶやいた。
※※※
〔松〕「大好きな落語を取り上げられた
〔青〕「取り上げられた? 何その
〔山〕「
〔青〕「結局あなた方は、
〔松〕「確かに落語に情熱を燃やしているのは
〔仏〕「松尾言いくるめられるなしっかりしろ」
にわかに
〔青〕「時に
〔松〕「いつの間にそこまで!!」
〔青〕「放送部の
〔山〕「松田君、アウト」
がっくりと膝をつく松尾に、
〔青〕「まあ、
〔松〕「それで飛島君が良いと言うなら」
〔青〕「飛島君が嫌だと言う訳が無い」
ミキサー室に戻った飛島の知らないうちに、
〔松〕「皆さんお騒がせしました。失礼します」
明らかに勢いを失った松尾がプロレス同好会と放送部に頭を下げると、仏像がプロレス同好会の部員達をじっと見た。
〔仏〕「
今度は
〔青〕「飛島君と別の放送部員。お宅の元部員じゃ駄目」
〔仏〕「プロレス同好会三名様。出来れば体格が良くて
〔青〕「無理だっ」
〔仏〕「ジーマーミー
〔青〕「なぜそれを!!」
〔仏〕「
〔山〕「青柳君、アウト」
松尾と青柳は痛み分けで試合に幕を閉じた。
〈
〔松〕「試合に負けて勝負に勝った」
〔仏〕「飛島とプロレス同好会から三名様」
〔松〕「交代枠の五名まであと一人は――」
松尾と仏像がじっと山下を見た。
〔山〕「無理無理俺は絶対ダメ。あっそうだ。
〔松〕「ありがとうございます」
〔仏〕「
〔松〕「そんなにすごい子なんですか?!」
〔山〕「すごい子だからこそ、どうにかしたいんだよな。ビーチサッカーを経験すれば
山下は、松尾が
※本作はいかなる実在の団体個人とも一切関係の無いフィクションです。
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