第7話 神様の依頼

神様からの依頼とはこうだ。


「わしが国を造ったときに、お供をさせた犬がいたのじゃ。国を作り終えたのち、わしが住んでいたところを守護するため、置いて来たのじゃ。」


神様は少し遠い目をしてから、


「もう、守護する必要もなかろうし、これまでの苦労に報いて、人間にさせてあげようと思う。」


そう言って、俺を正面に見据え、


「そのために、その犬を訪ね、この進化の実を食べさせてやってほしい。やってくれるかの」


「おお、なんか面白そうじゃん。引き受けよう。」


・・・・・・


こうして、直ぐにタロウに会えたのだが、まずは確認したいことがあったので、質問をした。


「タロウに連れ合いはいないのか?」


「最初に1人だけ連れ合いを持った。でも、ワシは年をとらなんだが、連れ合いはあっという間に年を取って死んでしまった。」


「そうか、悪いことを聞いたな。」


「気にするでない。それ以来は好き勝手に過ごしているさ。」


そうは言っても、人と話すのは久しぶりなのか、暫くタロウの話が続いたのだった。

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