第4話

 うーん・・・・でも雰囲気が似てるんだよね・・・・。あ、似てると言えば多分年齢ぐらい?

 でもね、歩く姿とか細かい所作とか何となく?


 そう思って暫く歩いてると、突然レーツェルさんが僕に聞いてきた。

「ねえリューク、貴方は何故このパーティーに参加したのかしら?ひょっとしてあの勇者に憧れがあったとか?」


 今まで僕は今まで加入したパーティーのメンバーとは誰とも親しく口をきいた事が無かったから、レーツェルさんがそう聞いてきて驚いた。

「えっ?えっと・・・・正直に言わないといけないですかね・・・・?」

「あら違うの?言わなくてもいいけど、言ってくれると嬉しいかもね。」

 そう言うレーツェルさんが僕をじっと見つめてくる。


「あ、あの、レーツェルさんこそどうして?」


「質問に質問で返すのかしら?まあいいけれど。じゃあ私が答えたらリューク、貴方も答えてくれるのかしら?」

「あ・・・・うん・・・・」


 レーツェルさんの話だと、皇宮で宮廷魔術師見習いだったんだけど、皇帝陛下に呼ばれて急遽勇者パーティーに加わるように命令されたようで。


 どうも勇者パーティーは勇者様とイディオさん以外が皆去ってしまったようで、穴埋めとして加わるようにと話があったみたいで。


 あ・・・・僕と同じ?。

「あ、何か僕と似てますね。僕も皇帝陛下に言われて、勇者様のパーティーに加わるように言われたんです。どうやら僕が得たスキルの所為みたいなんですけれど、はっきり言って戦闘には向きませんし。単なる荷物運びですよね。」


 そう僕がレーツェルさんに言うと、


「あ・・・・ごめんね。でも荷物運びってだけではないと思うよ?ただね・・・・あの勇者、今まで国から収納カバン何個も借りていたんだけれど、ダンジョンに繰り出す毎に壊しちゃってね。流石に収納カバンなんて大国でもそうそう持っていなくって。もうこれ以上勇者と言えども渡せなくなっちゃって、そこで貴方が選ばれたって訳ね。確か空間スキル持ちでしょ?空間スキルって滅多に見ない超レアスキルだから。恐らくこの国でも貴方以外に居ないんじゃあないかしら?」


 何故かレーツェルさんが熱く語ってくる。


「え!やっぱりそうなんですか?何処に行っても僕が空間スキルを持ってるって言うと驚くんですよね。なので商人の方とかにはしょっちゅう荷物運びさせてもらってました。」


「でも勇者はあなたの加入に猛烈に反対したのよね・・・・」


「えっ?何故ですか?」


「はーもしかしてそんな事も知らずに勇者パーティーに加入したの?」


 何やら呆れたように言うレーツェルさん。

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