下 再開の前
随分と時間が経ってしまった。
「またね」
別れ際に彼はそう言った。私の決意を聞いても、彼は今まで肯定も否定もしなかったのに。胸がきゅうと締め付けられる、そんな感覚に襲われる。身辺の整理を終え、もう私の人生において何かに動揺することなどないと思っていた。
ふと、彼の文章を読んで生じた疑問が口からこぼれ出た。
「神様って何だろうね」
「神と量子力学の解釈次第だと思うよ」
彼は淡々とそう答えた。
それを聞いて少し安心した。そういえば、彼はこういう人だった。だからこそ信じられた。
「また来るね」
「待ってる。明日も連絡するよ」
君の憂鬱、最後の転生 青柳藍 @aoi_yagi_0921
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。君の憂鬱、最後の転生の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます