張り詰めた線の上を今日も生きてる

蒼キるり

張り詰めた線の上を今日も生きてる

片肩にランドセル落ちそう置くも背負うも無理精一杯で


造語作って遊ぶ子どもは幾つもの世界が詰まった頭よ


その頃にしか見えないものが確かにあったのいま見えない不思議


ペンひとつ世界を変えることさえできたあの頃の無限さいずこ


白線の上は王国爪先で渡ればみんな思いのままに


僕の好きなシュークリーム君に似ている愛しさとか美味しさとか


手触りだけで泣けてくるそれだけ人を好きになったのは初めて


抱き締める甘さどこから来るのかこの世で一番の謎でしょうか


燃えるようです冷たさもあるのにね情熱はあついからこの文字で


声だけで色を想像しますそれは淡く触れたくなるような


空に手をかざし太陽みようとす手に入らないものを求めて


打ち寄せる波が綺麗でかき混ぜて想い出の欠片見つけようか


瓶の中詰まれば全て魅力的きらいなものも詰められたらな


星が床に落ちてたの本当だよ集めたら空へ帰ったのよ


夢から持ってきたものはみな甘く食べすぎると戻れなくなる


氷噛むたびに襲う後悔虚しさ冷えた体を携えて


大袈裟にものを考えてしまう我が一番きらいな仕草で


コップ同士鳴るのが不愉快なのは前世の記憶か馬鹿な事を


験担ぎでもなんでもいい何故なら安心していられるときゆえ


水まけ塩まけ自分も負けどうどう巡りがつらいそれだけでしょ

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張り詰めた線の上を今日も生きてる 蒼キるり @ruri-aoki

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