第108話 優しい怪盗ガウチョパンツ
色々問題だらけのクリスマスを乗り越え、再び
来年のクリスマスに向けて、良い事をしようと
平日は隣町で
そして休日はしず子さん、増子さんと一緒に隣町で
次の土曜日、僕達はしず子さんが運転する車で
そして
なぜか怪盗ガウチョパンツが一緒なのが気になるけど……
「よしっ、みんな揃ったな。二手に分かれて
何故か怪盗ガウチョパンツが指揮をとっている。
「
「
「どうして貴方が
「いいから聞けよ! 子供たちを危険に巻き込めないだろ? 僕がみんなの面倒を見ているから、しず子達で
「そういう事なら先に言いなさいよ! さぁ、みんな~。二手に分かれて
しず子がオハコ、増子さん、プレナを連れて歩いていった。
全部聞こえているんだけどなぁ。
まぁ、いいかな。
二手に分かれていても悪魔が現れたら呼ばれるよね。
僕達は怪盗ガウチョパンツの後についていった。
2時間くらい歩いたところで怪盗ガウチョパンツが立ち止まった。
「少し寒いね。肉まんを食べながら休憩しようか?」
「ピザまんでもいい?」
真っ赤なものが好きな
僕は甘いあんまんが大好きだけどね。
「いいに決まってるさ。あんまんでも豚まんでも好きなのを選んでいいよ」
「あんまんは許せないな」
ええええっ!
あんまんダメなの?!
「
「冥王軍はこしあん禁止だからね! 粒あんなら許すけど。私も
な、なにそれ……
こんなところで粒あん派とこしあん派の戦いが勃発するとは思わなかったよ。
「テプちゃんは何にするの?」
「え、えっと肉まんかなぁ……」
「テプ君はウサギみたいな見た目なのに肉食なんだね」
「いやぁ、そうかもしれないなぁ……」
「みんな決まったみたいだね。そこのコンビニで買ってくるよ」
怪盗ガウチョパンツがコンビニにピザまんを買いに行った。
本当はあんまんが良かったけど、肉まんも美味しいからべつにいいかな。
「みんな買って来たよ」
怪盗ガウチョパンツが
「テプちゃんは肉まんだったな」
怪盗ガウチョパンツから肉まんを受け取った。
一口かじると口の中に甘い味が広がった。
これはあんまんだ!
顔を上げて怪盗ガウチョパンツを見るとウインクを返して来た。
やっぱり
「美味しいです。はる……怪盗ガウチョパンツさん」
「そいつは良かった。すこし遠くまで来てしまったね。バスで駅前まで戻ろうか?」
怪盗ガウチョパンツの提案で僕達はバスに乗る事にした。
バスに乗ると他の乗客の視線が気になった。
怪盗ガウチョパンツはガウチョパンツだけなら普通だと思うけど、紫の蝶のマスクは恥ずかしいよね。
それでもバスが走りだすと気にならなくなった。
僕達が珍しくても直ぐに飽きるだろうからね。
なんだろう?
他の乗客のざわつきが止まらない。
「なんだかワイルドな運転だね」
「レースゲームみたいで凄いね」
「そろそろ警察がきそうだよね」
怪盗ガウチョパンツと
窓の外を見ると物凄い勢いで景色が後ろに流れている。
一体どれだけの速度を出しているの?!
スピード違反だよ運転手さん!
運転手さんの方を見ると、お腹から生えた悪魔が運転をしていた。
ギャアアアアアア!
手遅れだよ
もう敵が出て来てるよ!
なんでのんきに観光気分なの?!
「
「ほんとだぁ~。全然気づかなかった」
「なんという事だ。僕達の方に敵が現れるとは! 作戦失敗だ!」
「冥王軍の出番だよ! 一緒にやっつけよう
「うん!」
僕達は走行中のバスに閉じ込められているのだから。
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