第80話 世界を救った力
「
僕の問いかけに
恐らく世界の危機について、詳細を教えてもらってないのだろう。
「何黙ってんだよ
「何を言ってるの
「そんなの聞いてない!
「
「なんだよ
「こんな子供達相手と思ってるなら黙りましょ。
「ありがとう
「テプさんは私達に何をさせたいの?」
「しばらくの間、魔法少女としての活動を止めて欲しいです」
「鉱魔が出たらどうするの?」
「僕達が倒します」
「それで何が変わるの? 私たちの代わりに、あなたたちが鉱魔を倒し続けるだけでしょ?」
「大賢者の元に鉱魔のコアが届けられる事が無くなりますよ。コアが手に入らなくなって苛立った大賢者が行動を起こすのを待ちたいんです」
「それで? もしも大賢者が正しくて、本当に世界の危機が起きたらどうするの?」
「それなら問題ないですよ。ついて来てもらえますか?
「オッケーだよテプ君」
僕が歩き出すと、
無視して帰られたらどうしようかと思ったけど、ついて来てくれて良かった。
僕の出来る事はここまで。
あとは
僕が
最強の魔女プロパガンダとの最終決戦の地だ。
神の炎で焼かれたこの場所に、二度と木々が生える事はないだろう。
このまま放置した場合の話なんだけどね。
「
「山火事じゃないの? 突然消し飛んで焼け野原になったって言ってる人もいるけど」
「ここは僕達が最強の魔女と戦った決戦の地なんですよ。その時の戦闘が原因で、こんなに荒れ果ててしまったんです」
「それが本当なら相当凄い敵だったのね。こんなに広範囲を破壊しつくす相手によく勝てたわね」
「違いますよ
「うん、大賢者だけに許された神の花を見せてあげる!」
連綿と続く魔道史において 比類なき永遠の炎よ
我ここに示す
真なる炎を前にして 滅せぬものは存在せぬと
万物を構成せし五行の力をもって
燃え上がる恋のごとき灼熱の花
「咲き誇れ!
燐火りんかちゃんの詠唱が終わると同時に、空に
そして
空に浮かび上がる深紅の炎で出来た
夕焼けよりなお赤き空に恐れおののく
「
「で、でも。世界の危機が強大な敵ではなく、地球の寿命が原因だったらどうするの?」
「直せば良いだけですよ」
そういうと同時に空から黄金の光が降り注いだ。
「俺様の出番だ!」
神獣モードのオハコが飛んできたのだ。
オハコがいるという事は……
「
しず子さんの
凄いな!
オハコのパワーアップと連動して、しず子さんの魔法もパワーアップしている。
「僕も頑張るぞ!」
増子さんが両手に持った巨大なじょうろで
「俺っちは寝てるから頑張れよ~」
聖獣モードのプレナが登場と同時に居眠りを始めた。
居眠りしていても増子さんに魔力を送れているみたいだね。
増子さんの運動能力が向上しているからね。
変身能力以外に力を得られたのは良かったよ。
しず子さんと増子さんの力で荒れ果てた
「ほらね。
僕は右前足を上げた。
「分かったわよ。テプさんたちを信じます」
良かった。
これで冥王軍の作戦の半分が完了。
あとは大賢者アクイアス・セッテを誘き寄せて、鉱魔出現の真相を突き止めるだけだね!
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