第66話 裏切り
何とか
今日は疲れたなぁ。
僕は押し入れからゲームで遊んでいる
ゲーム画面に映るおかっぱ頭の中年男性を見てはしゃいでいる。
大魔導士フラマ・グランデ。
僕の宿敵のような存在だった男だ。
彼のせいで
でも最近は感謝しているんだよ。
ゲームで遊んでばかりの
僕がパパに憧れて成長している様に、
最近は僕もファンになりかけているんだ。
ゲームの登場人物で架空の存在なんだけどね。
さて、少し早いけど僕は先に寝ようかな。
明日も頑張って走らないといけないからね。
僕は眠りについた。
翌日、
今日は最初から気合を入れて走ったから遅れずについていけた。
大変なのは放課後の練習。
いきなり走って怪我しないようにロッカーの上で準備運動をした。
「テプちゃん帰るよ」
授業が終わって帰りの準備が出来たようだ。
よしっ、気合を入れて走るぞ。
前を走る
公園に何の用だろうと思っていたら、
「
「違うよ。待ち合わせ」
「待ち合わせ? 今日は他の人と走るの?」
「違うよ。今日は冥王軍の活動日だよ」
「えっ、冥王軍の活動日?!」
「何で驚いてるの? テプちゃんも冥王軍なんだからシッカリしてよ」
「だって今日活動するなんて聞いてないよ」
「当然だよ。テプちゃんは幹部じゃないから教えていないもん。
情報
僕、冥王軍の活動知ってますなんて誰にも言えないよ。
しかも僕は幹部じゃないんだね。
3人しかいないから仕方ないけど、ちょっと悲しいよ……
「
声がする方を見たら
「行くよテプちゃん。今日も魔法少女を倒しに行こう」
「ええっ! 倒しちゃ駄目でしょ!」
「そんな事言ったら駄目だよテプちゃん。こういうのは気分が大事なんだから!」
「はいはい、分かりましたよ」
僕は
「
「まずは魔法少女を探そう。
「それなら僕が探してみるよ」
僕は上空に飛び立った。
見つけた!
川辺で
「
「行こう
「うん」
僕達3人で川辺に向かうと、魔法少女達がクマの鉱魔と戦っていた。
一昨日
しつこいなクマの鉱魔!
「
「ちょっと待ってて……違う! 違うよ
「何が違うの
「一昨日の敵とは違うよ。鉱物で出来たクマなのは一緒だけど、他の個体だと思う」
他の個体?
僕には同じクマにしか見えないけど、
でもそうすると別な疑問が出てくる。
最初に僕達が目撃した馬の鉱魔は
同じタイプの鉱魔が複数いるなら、もう一度馬の鉱魔が現れてもよいと思うのだけど。
「鉱魔がコアに変わったらどうなるか実験してみよう。今回はしず子さん達を妨害してみるね」
えっ、
「みなさん!
僕が叫ぶと、しず子さん達と
そして、
シルクのドレスの如き
魅力に満ちた
「立ち塞がれ!
クマの鉱魔が紅蓮の炎の花弁に包まれた。
これは
しず子さんが
だけど、鉱魔が動きを止めた今なら使える魔法がある。
「真の姿に戻れ! エンジェリック・スメルティング!」
「これでよしっ!」
「フローライト・コア回収完了! 帰るよ
「どういう事なの? 私たちと敵対して、あの魔法少女たちの味方をする事にしたの?」
しず子さんが静かに問いかけて来たけど、内心怒りでいっぱいなのが分かる。
ど、どうしよう?
しず子さんが怖いよ……
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