第62話 邪悪な勢力
はぁ。
僕はため息をついた。
第三勢力って言うけど具体的に何をするのだろう?
鉱魔を守ろうとするしず子達。
僕達は第三勢力だから、そのどちらとも違う事をするって事だよね?
う~ん、思いつかないなぁ……
「
「分からないよね~。困ったよね~」
「僕は真剣に聞いているんだよ。意地悪しないで教えてよ! 僕も仲間なんでしょ?」
「わたしも何をしたら良いのか分からないよ。テプちゃんも仲間だから一緒に悩もう!」
「
「考えているよ。答えが出ない悩みをね」
大丈夫かなぁ~。
「
「駄目だよテプちゃん」
部屋を出ようとした僕を
「何でなの? しず子さんに鉱魔を守る理由を聞いた方が早いと思うけど?」
「それじゃ駄目だよ。悩み、迷いながら
「せ、成長しない?! それどころじゃないよね? 魔法少女どうしの戦いが始まっちゃたんだよ!」
「大丈夫だよ。心強い仲間を呼んでるから。明日公園で作戦会議をするから楽しみにしててね」
心強い仲間かぁ……どうせ
健斗君と翔太君は戦力としては期待出来ないけど、良い子達だから
そういう意味では心強い味方になってくれるかな。
明日の作戦会議で今後について相談しよう。
さて、今日は疲れたから眠ろうかな。
「
「おやすみテプちゃん」
僕は押し入れの自室で眠った。
翌日、朝食を食べて
今日も平和だなぁ~
僕はいつも通り授業を受ける
よしっ、放課後になったぞ。
このまま健斗君と翔太君と一緒に公園に向かって作戦開始だ!
「今日はサッカーしようぜ! たまには運動しないとな」
「良いですよ。僕が解析しているデータはゲームだけではないからね。後悔しても知らないですよ?」
「データだけで俺に勝てると思うよなよ翔太」
「データだけではないさ健斗。さぁ、勝負の時間だ!」
健斗君と翔太君が走って教室を出て行ってしまった。
あれっ、
もしかして忘れちゃったのかな?
僕はロッカーから飛び降りて
「
「予定通りやるよ。二人共関係ないからね」
「えっ、二人は関係ないの?! なら誰を呼んだの?」
「テプちゃんは二人を呼んだって想像してたんだね。あの二人はゲーム仲間だから危険な事に巻き込めないよ。呼んだのは別の仲間だよ」
「別の仲間? でも危険を承知で仲間になってくれる人っていたかなぁ……」
「会ってみてのお楽しみだね。さぁ、行こう!」
一体誰だろう?
気になるけど考えるの止めよう。
どうせ直ぐに会えるからね。
僕は
「生きて戻れぬと分かっていながら、よく来たな」
公園で待っていた人物が物騒な事を言った。
魔王の様なセリフだが、魔王さんではない。
魔王さん以外でこんな事を言える知り合いは冥王だけ……
「戻る必要などないからだ。立ち
「流石大魔導士。我が盟友となれるのは
「当然だよ
呼んでいた仲間って冥王志望の芽衣子ちゃんの事だったんだね。
今日もトレードマークのシャチが描かれたシャツを着ている。
僕は二人の間に降ろされた。
大魔導士と冥王のコンビか……
僕達の勢力に正義はあるだろうか?
少女二人とウサギ型妖精だからほのぼのしてるように見えるけど、邪悪な勢力にしかならなそうなんだよなぁ。
妖精止めて魔獣になれって言われたらどうしよう?
生贄にされたりはしないよね?
どう猛なクマとシャチのシャツを着た二人に囲まれていると不安になるんだよね。
どうしよう……不安だらけだー!
「さて、最初はどちらの勢力を滅ぼそうか?」
「三人組の魔法少女の方からにしよう! 奴らは攻撃魔法を使うからね」
「なるほど、残った方は
「
芽衣子ちゃんと
かつて仲間だったってどういう事!
先週まで仲間だったよね?
最近の事だよね?
やっぱり駄目だ!
僕が止めないと危険すぎるよ、この二人!!
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