第223話 公演の合間に

 全力を出し切ったステージであった。

 反応も上々で、楽しませることが出来たという実感がある。

 ただそれとは別に、スタミナの消費がとんでもない。

「汗べったり……」

「千歳も水着にしなよ」

「ツキちゃんまで揃ってなら考えてもいい」

「わたしはそういうキャラじゃないので」

 そんな月子も肩や背中の露出はあるし、スリットも大胆に入っていたりはするのだが。


 スポットライトが当たれば、それだけで熱も感じる。

 その意味では俊が一番、裏方に近いポジションだ。

 フロントを構成する三人は、より大変であろう。

「着替え持ってきて良かった~」

「シャワー浴びて一休みしよう」

 夜は開場が18時であり、公演開始が19時から。

 二時間以上の間隔があるので、汗を流して食事をするだけの時間はある。


 ちなみにこの間に、警備員やスタッフなどによって、清掃や忘れ物の確認などがなされる。

 また直販では色々と売っているわけであるが、もうそこまで気を回している余裕はない。

 エネルギーの補給と水分の補給に、そして休養による体力回復。

 これまでになく消耗しているのは、誰もが感じている。

 夏場の野天で一時間ほども演奏した時も、かなりの消耗ではあった。

 しかしそれと比べてさえ、空調があるはずの武道館の方が、体力を削っていった。


 控え部屋にマットレスなどを持ち込んで、ぐったりと寝転んだりする。

 だが本当に眠ってしまっては、また調子を戻すのに時間がかかる。

 改めてセッティングの狂いがないかなど、そういうことも調べなければいけない。

 舞台が大きければ大きいほど、失敗は出来ないというプレッシャーがかかったりする。

 これはどんなスーパーバンドでも同じと言われるが、ライブ前にビリヤードをしていたのはストーンズであったろうか。

 どの道、プレッシャーから上手く逃れなければいけない。




 とりあえず一度目のライブは成功した。

 あの反応を見ていれば、響いたものが返ってくるのが分かったのだ。

 アンケートなどを読むのは、ライブが二日間終わってから。

 もっとも阿部などはさっさと目を通して、問題点がないかだけは確認するのだが。


 今までに経験したステージの中では、屋内のものとしては最大のものであった。

 開演前に客席の圧迫感などを気にしていたものだが、その圧力をパワーで弾き返した。

 ただ返しただけではなく、そこにメッセージを乗せていった。

 実際のところ音楽というのは、歌詞にある程度の意味があっても、それよりは声の方が訴えかけてきたりする。

 もちろん考えられた歌詞などは、上手く曲に乗っていくものであるが。


 昼の開演時間を、もう少し早められなかっただろうか。

 そんなことも思うが、スタッフによる調整などを考えると、それが限界なのである。

 武道館の次には、どこを目標とするべきか。

 俊がおおよそ考えてはいるが、彼の知識はさすがに、業界内部とリアルタイムでリンクしているわけではない。

 ただ横浜アリーナやさいたまスーパーアリーナというのは、なかなかいい選択であるとは思う。


 武道館公演というのは、一つの目標であることは間違いない。

 多くのミュージシャンがここを目標として、ほぼ確実に挫折していく。

 ノイズは300人前後の規模のハコを中心に活動し、その実績を積んできた。

 そして1000人以上のホールや、フェスでの動員もしっかり把握し、それを書類で提出して許可が出たのだ。

 レコード会社やレーベル、事務所の力があったとしても、実績がないとはねられるのが武道館という舞台だ。

 金さえあれば使える、という場所ではない。


 もっともデビューが武道館というのは、裏技を使えばなくはない。

 巨大アイドルグループの、新メンバーという形でなら、武道館でデビューというのもあるのだ。

 ともかくこの武道館というのは、キャパとしても交通手段としても、かなりお得な場所なのである。

 俊は通過点と言っていたが、定期的にこちらは使いたいと思っている阿部だ。

 一万人というキャパは、二日で四回の公演を考えれば、悪いものではないのだ。

 何よりも武道館には、ネームバリューというものがある。

 

 今年の紅白、そして賞レースは、もうこのあたりからは色々と考えられている。

 俊たちノイズのグループとしては、メンバーの個々はともかく、全体としては賞レースには興味がない。

 ただ事務所やレコード会社としては、賞レースも意味がないわけではない。

 取れる弾があるならば、取りにいってもいいだろう。

 なので阿部としては、ノイズで何かを取りに行きたい。


 まだまだ若手ではあるが、新人という括りには入らない。

 なんらかの賞を取るとなると、普通に他のミュージシャンとの競争となる。

 ただ今年は去年からのMNRのブレイクが止まっていないし、永劫回帰が相変わらずであるし、ミステリアスピンクも元気がいい。

 GEARはいまだに福岡などの、九州北部をメインで活動している。

 あちらはあちらで、九州のノイズとでも言うような、地道な活動をやっていた。

 もっともルートとしては、普通に地元のフェスなどに、しっかりと参加していたりする。


 ネットの時代になってから、音楽を発表するだけなら、東京に集中する必要はなくなってきた。

 だがバンドを組んでライブを行うとなると、やはり人の集まるところに行かなければいけない。

 するとメディアの中心でもある、東京になるわけだ。

 しかし大きな都市であると、フランチャイズのようにその周辺を、地元としているバンドもあったりする。

 東京に来れば埋もれてしまうかもしれないが、そのあたりの戦略もあって、GEARは九州メインで活動しているのだろうか。




 ノイズの方針は、基本的に俊が決めている。

 だが独裁者というわけでもなく、他のメンバーの意見も募るのだ。

 今年は信吾の故郷である、仙台でのライブを入れたのもその一つだ。

 あとは月子の要望に応えて、紅白の出場を狙っている。

 他には今年、ロックフェスの方にも参加するのは、暁の意見がある程度反映されている。

 海外から洋楽のスター、特にちょっと年代の高いあたりが来るので、暁としてはそちらの方が好みらしい。


 俊が考えているのは成功することと、成功し続けること。

 そして成功しただけではなく、後世に残るほどの楽曲を作ること。

 ライブ映像が50年後に、時代の象徴として残っているような、そんな音楽を作りたい。

 考えようによっては俊の願いが、一番とんでもなく貪欲なものであろう。


 後世に残る、その時代の中でも先端のもの。

 それはつまり、新しいムーブメントを作り出すようなものだ。

 今はまた、大きな波が来つつあるのを、阿部も感じている。

 その大きな存在の一つが、やはりあの花音なのである。


 ALEXレコードが盛大に売り出したものの、タイアップやネットでは流れているものの、その素顔も晒していない。

 もっともこれは月子にしても同じことで、今ではさほど珍しいものではない。

 素顔を晒さず、中の人として活動することもあるのだ。

 そして実際に彼女の曲は売れている。

 ただ阿部は俊から、その背景事情も聞いたりしているのだ。


 そこからALEXレコードの動きを探れば、ガールズバンドの話も出てくる。

 暁ぐらい弾けるギタリストを探している、という噂である。

 ただ彼女たちは既に、こっそりとライブハウスなどでは演奏をしている。

 俊に言われて何度か、それを見にも行っている阿部なのだ。


 時代のムーブメントが変わるのは、一つの巨大な才能によるところがある。

 しかしお互いに影響を与え合って、巨大なうねりとなっていくこともあるのだ。

 その兆候自体は、確かに見えていた。

 ノイズの他にもあとは、ワンリミットというバンドもかなり急激に売れ出している。

 潜在能力の高さからすれば、ノイズが今まであまり目立たなかったのが、むしろおかしなものではあるのだ。

 ただおかげでノイズは、かなりいい契約をしているし、他にも土台となるファン層の支持が強い。


 巨大な企画として売り出されたのではなく、ライブハウスからの叩き上げ。

 正確には俊のサリエリという名前と、信吾のアトミック・ハート時代に築いていた人気が、その基盤にはなっている。

 だが特に初期の頃は、俊の築いていたコネと伝手が、ノイズの成長の栄養素となっていた。

 しかしあの二人だけでは、どうにもならなかったのも事実だろう。

 月子と暁が加わって、そして最後に千歳が入って、六人となったノイズ。

 六角形という形は、自然界の中では、最も強力な形なのだともいう。




 武道館という舞台は、実は東京ドームよりも、会場としてレンタルするのは難しい。

 もっとも時期的なものを言うなら、東京ドームはそのシーズンでは野球を行っているのだが。

 半年の期間の間に、半分はホームゲームの試合が行われる。

 なのでこの時期の東京ドームを使うのは、それなりに難しいことだ。

 野球の予定が優先されて、空いている日に上手く調整しないといけない。


 四万人以上が入る東京ドームだが、それは野球の話であって、コンサート会場としては五万人以上が入れる。

 そんな東京ドームと比べて、武道館はどうであったのか。

「いや~、あれはまだ、今は勝てないね」

 昼の部を見てきたフラワーフェスタの面々は、それぞれの感想を語るべく、カラオケボックスに来たりしていた。

 歌いながらも、感想を話し合う。

 ちなみに四人は同じエリアのチケットを買ったので、一緒に見ることになった。


 ノイズの音楽は、とにかくパワーがあった。

 普通は女性ボーカルであると、華があるとか言われるものであろうし、ノイズにもそういう面がないわけではない。

 だがボーカルとリードギター、あのあたりのパワフルさは素晴らしい。

 これまでもライブハウスでは見たことがあったが、会場に合わせてかテンションも変わっていた。

「ドームに比べるとどうだったの?」

 ジャンヌの問いにも、花音はゆっくりと考えてから口を開いた。

「やる方と見る方じゃ違うから、よく分からない。でも距離感が近かった」

「マムの場合はどうしても、海外ミュージシャンという扱いになるから?」

「違う。多分演奏の差」

 もちろんこれは、バックミュージシャンの腕が悪かったとか、そういうわけではない。


 技術だけを言うのであれば、表に出てこないバックミュージシャンの方が、むしろ上である。

 その腕があってこそ、表に出てこなくても業界で生きていけるのだから。

 しかしバンドを組むというのは、呼吸を合わせるということでもある。

 今までに練習とライブを合わせて、何千回、何万回、セッションしてきたことか。

 そういった一体感が、バンドの力となってオーディエンスと一体化するのだ。


 ステージの上でのパフォーマンスの、種類の違いと言った方がいい。

 ジャンヌの母であるケイティは、もちろん超一流のアーティストであるが、その存在の仕方は孤高である。

 スーパースターとしての地位を確立していて、一種のブランドになっている。

 エンターテイナーとしてのパフォーマンスは、確かに素晴らしいものがある。

 だが唯一、若者との共感性というのは、さすがにもう持つことは出来ないし、もつ必要もない。


 アーティストはある程度の人気を獲得したら、今度はその人気を維持しながらも、違うステージを目指さないといけない。

 音楽にしても、新しい表現が必要になってくる。

 それこそビートルズの時代から、人気バンドは発展していけば、実験作が多くなっていくものなのだ。 

 プログレシブロックのような、最初から実験的というか、難解な音楽もあるものだが。

 あれは好きな人は今でも好きであろう。


 フラワーフェスタはまだ、そんなステージに向かう段階にはない。

 とにかくファンを集める必要があるのだ。それも圧倒的な数と、熱量を持ったファンを。

 コンテンツの過多の時代に、そんな人気を集めること。

 だが実際はコンテンツの過剰供給な時代だからこそ、集めやすいという部分もあったりする。

 これだけ多ければ、何を見たり聞いたりすればいいのか分からない。

 すると世間で評判になっているものを、というように人気があるものはますます人気になる。

 ある程度の人気を獲得するまでが、一番難しいとも言われている。


 そのある程度の人気を獲得するまで、多くの人は既に人気があるものに、集まってしまっているからだ。

 ただスコッパーは、どのジャンルにもいる。

 既に人気のあるものも好きだが、どんどんと新規開拓をしていく人間はいるのだ。

 そういう人間が、上手く発信した結果、新しい人気が生まれることもある。

 この時点でスコップする人間は、相当に耳が肥えているので、ある程度のジャンルはあれど期待していいこととなる。


 そういった人間に金銭を払って、紹介してもらうという手段もある。

 だが本物のインフルエンサーは対象を確認してからしか、そういった仕事は受けない。

 自分が紹介するものが、もしも基準を満たしていないものであれば、信用をなくしてしまうからだ。

 ちなみにノイズの場合は、こういったインフルエンサーは、大絶賛と酷評とが、それなりに分かれていた。

 節操がないと捉えるか、自由度が高いと捉えるか、それは聞き手次第であるからだ。

 ただ人気が出そうだと思えば、ある程度ぼかして評価することはある。

 下手にこけおろすと後に人気が出た時、見る目がなかった、聞く耳がなかったと評価するものが逆に評価されてしまうからだ。




 新しいバンドをいち早く見つけることが、楽しみであるという時代があった。

 今ではそれが、ボカロPになっているとも言える。

 なにせかかる金が少なくて済むし、パソコンの前から移動しなくてもいい。

 それにバンドにしても、自分たちの演奏を、ネットに流す時代である。

 そんな時代に、花音はとんでもない形でデビューはしたのだ。


 主にネット配信をしていて、ライブ活動はあのドームのみ。

 フラワーフェスタは花音の名前を出していないので、そこから大きく注目されるということがない。

 このあたりの売り方については、ALEXレコードも困っていることなのだが、花音はとにかくアーティスト気質ではある。

 また繊細というか、他の人間とは感覚が違うので、下手に無理にソロで売り出すのも難しい。

 それでもこの夏には、ちゃんとライブをする予定ではある。

 もっともバンドが間に合っていないので、コンサートという形になるが。


 今の四人でも、充分に通用はするのだ。

 身内の中に音楽編集ソフトを使える人間がいるので、打ち込みなどはそこでやってもらえる。

 だがこのバンドは演奏においては、ギターとピアノが重要な要素を占めている。

 そういうわけでALEXレコードとしては、バンドの中のどこかのピースにはまるメンバーを探してはいるのだ。


 一応四人全員が、ギターは出来る。

 またピアノを弾ける人間と、ベースを弾ける人間もいる。

 ドラムを叩ける人間もいて、本当にマルチプレイヤーが多すぎる。

 だからこそ逆に、どこか一つの楽器が四人に匹敵すれば、それだけで埋めることが出来るのだ。


 ただしこうやって間口を広くはしていても、他の条件が厳しい。

 まず女性であって、そして他の四人が気に入らなければいけない。

 オーディションを開催して、音源の送られてくるのを待ってはいるのだが、年齢と性別の制限が厳しい。

 アイドルでもないのに、年齢が10代までの女の子というのは、かなり怪しいものである。

 もちろん大手のALEXレコードが、若手ガールズバンドを組むというコンセプトを発表しているので、それなり以上の信用は得られる。

 あとはどれぐらいの、まだ眠っている才能がわざわざ、表に出てくるかというものだ。


 正直なところ専門の違うところからなら、引っ張ってこられる可能性は高い。

 またアメリカなどを探せば、本当にもっと上手い人間はいる。

 あちらはそもそもギターの文化があり、広い家のガレージで練習し、パーティーなどで演奏をするという機会があるからだ。

 ジャンヌやエイミーにしても、そういったメンバーがいるのは知っている。

 マルチプレイヤーではなく、何かに特化した人間なら、それこそすぐに見つかるだろう。

 だがアメリカではなく、日本から始めることにしたのだ。


 アメリカの方にも伝手はあるしコネもある。

 むしろケイティの会社の、本格的なバックアップすら受けられるかもしれない。

 だが今のアメリカの音楽業界は、かなり閉塞したものになっている。

 新しい音楽はおおよそ、恵まれたところからは出てこない。

 圧力がある中で、それを突破しようとするのは、無鉄砲な力が必要になるのだ。

 俊がなんだかんだ言いながら、ボカロPとして活動を始めて、そして月子と出会うまでが一つのつながりなのである。




 ポール・マッカートニーも最初は、ギターを弾いていた。

 そこからベースに転向したのであるから、フラワーフェスタのメンバーの中に、ポジションチェンジをしないという意固地さはない。

 もっともメインボーカルだけは、花音がやることは決めている。

 バンド音楽をやるのならば、むしろ玲のようなボーカルが、一番合っていることも考えられるが。


 日本中から才能を集める、というのがコンセプトではある。

 だが一極集中ということを考えれば、東京にもまだ才能は眠っていると思うのだ。

「出来ればギターかドラムかなあ」

 ライブの余韻をそのままに、食事ながらもしながら順番に歌う。

 その中でも花音が歌う時は、話も止めてうっとりと聞きほれる。


 他の楽器と組み合わせることが出来ないが、花音の声だけは圧倒的なものだ。

 またピアノにしても、彼女がクラシックの世界に進んだなら、トップに立っていたであろう。

 そのピアノは今のところ、花音でなければ玲が埋めることが多い。

 またベースについては、エイミーが一番上手いのは確定している。


 ギターとドラムも出来るメンバーは多いが、やはりギターであろうか。

 今の状態でもフラワーフェスタは、充分に調和が取れている。

 そのために集まった四人だ、とも言えるぐらいなのだ。

「やっぱりアッシュを引き抜こうか」

「戦争になる」

 一応はこの夏休み中に、ギターは探す予定ではあるのだ。

 あるいはドラムを叩くなら、ジャンヌがピアノに回ってもいい。

 しかしやはり、ギターの部分が一番弱いだろうか。

 そうではなく、他のパートをやった方が、総力で強くなるということなのだ。


 ギターの上手い人間は、それなりにいるのだ。

 しかし女性で若いとなると、本当に少なくなってくる。

 MNRの紫苑なども、かなり若いが20歳にはなっている。

 他のバンドから引き抜くということも考えて、高校入学以降このメンバーは、それなりにライブハウスを巡ったりしている。

 だが比較対象が暁であると、それはもう見つかることが難しい。

 そもそも今の時代、ネットでいくらでも演奏は公開出来るのだ。

 それをやっていなかった暁などは、本当に自己満足の人間であったと言おうか。

 そこから一気に他の人間と組みたい、などと思ったのも不思議な話であるが。

「あ~、どっかいないかな~。高校生か中学生でギターの上手い女の子」

 だいたい演奏などが上手くても、そういうのはほとんどが大人の女性であったりするのだ。


 現役女子高生、というブランドを落としたくはないと、針巣などは言っていた。

 音楽だけで勝負するというのも、それは宣伝戦略が分かっていないと、大人たちに言われるだけだ。

 地方の高校生でそんな者を見つけたら、こちらに転校させてきてでも、バンドメンバーに加えるつもりではある。

 針巣はそういう考えで、それなら悪くないかと花音たちも思っているのだが、果たしてそんな人間がいるのか。

 一気に追いついて、一気に追い抜きたい。

 そのために何が必要なのか、分かっているのがフラワーフェスタの共通点であった。

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