23話 想像力爆発ゲイ 堀田 曙 編
堀田 曙くんは見た目はがっしりしていて背も高い。短髪で爽やかなイケメンだ。スポーツを得意とする好青年。でも内股だ。そしてたまーにお姉言葉がでる。
「蒼乃くん、蒼乃くんはバイなんだよね?」
「う、うん。そうだよ」
今度は間違えそうにならない。
「男と女はどっちの方が好きなの?」
「えーっと、やっぱり女の子の方が好きかな」
それはそうだ。男の方がって言ってしまったら変な方向に行きかねない相手が目の前にいる。
「バイって公言してるってことはもう男性経験もあるんだよね?」
(いきなり直球の質問!)
「お、おう。あるぜ」
なぜか男言葉になってウソまでついてしまう。
「ちなみに僕とも寝れる?」
がちゃん!!!
机の上の水をぶちまけてしまう。
「えっ?どういうこと?」
「僕のことは性の対象かってことだよ」
なんて答えるべきか悩む、悩む、悩む。
「もちろん、ぼくはなんたってバイだからね」
「よかったぁ、本当によかったぁ」
堀田くんは心の底から安堵しているようだ。
「なに?どうしたの?え?」
「いや、今度このAvopでドラマの撮影も決まっているんだよね。僕と蒼乃くんのベットシーンもあるんだ。せっかくこれから一緒にやっていくのに蒼乃くんが僕のことタイプじゃなかったらベットシーンするのなんか申し訳ないなーと思って」
「ええ!?そんなドラマあるの?」
「うん、僕も蒼乃くんはタイプだからこれで気兼ねなく本気でできるね。僕はネコだからね。間違えちゃイヤよ♡」
(終わった。高額報酬につられた結果がこれか。男との本気のベットシーンにさらされるとは。黒石社長め、だから男性とのベットシーンとか言ってたのか!)
「なんか想像しただけで興奮してきちゃった。ちょっとトイレ行ってくるね」
堀田くんは前屈みになりながらそそくさと出ていった。
(ちょっと待てぇい、トイレに何しにいくんだ!)
「ただいまぁ〜」
堀田くんと入れ替わりで帰ってきたのは剛力 花さんだ。
「あれ?蒼乃さん、1人なの?」
「うん、かわるがわる入れ替わっていって今は1人です」
「じゃあ、今のうちにお願いしとこーっと」
(なんか嫌な予感しかしない。流川さん、堀田くん、ときたら次は剛力さんに無理難題を言われると決まっている)
「なんでしょうか」ゴクリっ
「私、トランスだから体は女の子で心は男の子でしょ。だから女の子が好きなんだよね。でもなかなかそういう相手っていなくてね。レズ同士ってまあまあいるんだけどね。これに参加したのはさらなる発展が欲しくて。それで相談。水面ちゃんにアプローチしたいから協力して。いいかな?お礼に男の子か女の子紹介してあげるから」
「お礼はいらないですけど流川さんと剛力さんが2人ともそれで幸せになるなら応援します。今度流川さんにそれとなく聞いてみますね、剛力さんのこと」
「ありがと〜、お礼はたんとさせていただきますね。ちなみに蒼乃くんてバイだよね?」
(また聞かれた......)
「はい、そうですね」
「それって男の子も女の子も好きってことだよね?」
「そうなりますね」
「じゃあ、私はどうなるのかな?私は身体は女、心は男だから女男なんだよね。バイの人なら対象になるのかな」
(そんなのわかるわけないよぉ。何て答えればいいんだよ)
「剛力さんが魅力的なら女も男も関係ないよ」
「へぇー、じゃあ、蒼乃くんはわたしのことどうなの?」
「魅力的でかわいいと、いや、かっこいいって言った方がいいのかな?素敵ですよ」
(無難なことしか言えない)
「ふふっ、ありがと。私は女の子なら流川さん、男の子なら蒼乃くんがいいかな」
「それは光栄ですね。でも流川さんが本命でしょうから一緒に頑張りましょうね」
「うん。じゃあ今度作戦会議ね。それと携帯番号交換しよっ」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
あとがき
堀田くんと剛力さんはどちらかが近いうちに関わってきますよ。
ぜひお楽しみに♪
☆レビューよろしくお願いします♪
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます