第24話オカ研。冬の陣初冬。

オカ研の冬。

皆様こんばんは!

俺はオカルト研究会通称『オカ研』に無理やり入れられつつも何とか楽しく学園生活をしている主人公『最上輝也もがみてるや』と言います!

この学校に転入してきて親友の『仁』と出会いその彼が大好きなオカルトについて楽しんでいる研究会『オカ研』に入りました。

メンバーは部長、副部長を入れて四人。

そうこの俺を入れて四人なのだ。

そして今日はその部長でもある『藤野涼子ふじのりょうこ』さんと俺と仁でとある場所にきている。

「部長??本当にこの先に部長の言う廃墟…なんてあるんですか??」

「ああ…無論だ仁…ここまできて何を今更お前は言っているのだ??」

俺の前を歩く二人の会話。

俺は二人の後ろをただ着いて歩いていた。

「部長?あれ??」

俺はふと目にしたとある洞穴を二人の先に目にしたのだ。

声をかけると二人もそちらに目を向ける。

俺達の目的地は。

そうこの廃墟なのだ。

「「おおおおお……………。」」

俺達の眼前に姿を現したこの廃墟。

数十年前までは営業をし、この街でも当時はこのホテルは有名なホテルの一つとして栄えていたようだ。

俺達はこのとある山の中腹。

なぜこの場所に建てられたかは謎だが、この廃墟にようやくたどり着いたのだ。

「うわぁぁぁ…こええ。」

「怖いと思ったら何でも恐怖へと変わる!要は気の持ちようなのだ!分かったか?仁!?」

そんな会話をしながら二人は俺の前を歩いていく。

「部長??それでどうしていつもこの僕が一番先頭を歩いてるんですかね??」

「ん?男がそんな細かい事を気にするのでは無い!分かったか??」

「はぁ??言ってる意味がよく分かってま…」

ピタリとその足を止めると青い顔をしている仁。

「ん?仁……どうしたのだ??」

部長の問いに仁は震える。

「い、いや、幻聴ですかね…奥の方から何かの声が聞こえた気がして。」

「はっはっは!こんな廃墟にだれもおるわけなかろう?」

「部長??ここの廃墟ってどんな事あって廃墟になったんですか??」

仁は部長に縋り付きながらそう訴える。

すると部長はその眼鏡をキラリと光らせる。

この時…こんな事を言ったらヤバい…部長のめっちゃ恐怖は話が聞かされてしまう!!!

と仁はきっと後悔し。

俺も仁になんて事を言ってるんだ?と心に思い。

そして彼女は語り始めたのだ。

ここは…その昔、某企業のとある宿泊施設だった。

某企業の当時は羽振りがよく色々な土地にこうして転々とホテルだったりリゾート施設だったりを経営していた。

ところがある時その中の一つの施設で殺人事件が起きてしまう。

すると世の中でもバブルが崩壊。

この企業もその煽りを受け事件もあった事からあっという間に倒産。

そしてこのビルは廃墟と化してしまったのだ。

元凶の一つになったその殺人事件は世にも恐ろしい事件であった。

実はこのホテルに当時入社したばかりの新人女性従業員がいたのだ。

当時は有名だったこの企業。

入社したこの女性は夢を膨らませ頑張って働いていたのだ。

ところがある時このホテルにオーナーが偶然遊びへとやってくる。

ホテルのオーナーは女性狂いの傾向がありこの会社に入る為の条件がオーナーが気に入った女性しか雇ってはいなかったのだ。

そしてこの日もこの新人女性を狙いやってきたのだ。

そして。

オーナーは新人女性を我がものにしようととある部屋に呼びつけたのだ。

その行為から逃げる為に女性が暴れた所。

オーナーはついカッとなり女性の生命を奪ってしまったのだ。

それ以降このホテルは世に晒されあっという間に倒産し。

廃墟と化したのだ。

「それからこの建物内では殺された女性の声を聞くとか見かけるとかそんな噂の心スポになった…という訳なのだよ。」

部長はそこまで話すとにやりと微笑む。

「こっわ!!ヤバいじゃないですか??」

「そうだろう??中々の心スポなのだ!な!仁も聞いた事があるであろう??」

「…………………………。」

部長の問いに言葉をなくしたかのように静かに立ち尽くす仁。

すると。

仁の髪が徐々に伸び始めてくる。

いつもは短髪で爽やかなヘアスタイルの仁。

だがその彼の髪は明らかに伸びまるで日本人形を彷彿とさせるような長い髪。

「仁!!??貴様!!??」

部長は仁にそう叫ぶ!!!

次の瞬間!!!!!

「私をそこまで崇拝しいつの間に同じくらい髪を伸ばしたのだ!!???」

「は!!!???何言ってんの部長!!??」

「いや!ほら!よく見るのだ!輝也!!?あの長い髪!!??」

「走るよ!部長!?」

「ぅぅううううう……………………。」

そう呟いた仁を引きずる部長。

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁーーーっ!!??」

俺は部長の手を取り、部長は仁を引きずりあっという間にホテルから脱出してきた俺達。

「はぁはぁはぁ…………ふぅ。」

「はぁはぁ…いや、今回も危なかっな…ありがとな輝也。」

「え?い、いや……あ!仁は!!??」

「はぁはぁ…お!そういや………。」

俺達が後ろを振り返ると。

そこに立っていたのは。

口から血を流し…虚ろな目をした何者か…が。

立ち尽くしていたのだ。

「「うわぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーっ!?」」

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