3. 秋子

秋子は薬草とりに山へ入った。


小柄で、均整の取れた肢体の持ち主だった。

いわゆる出る所は出て、引っ込むところは引っ込む。

顔は色白で、美しい首を持ち整った顔立ちだ。

髪は長く、女性的だった。


一生懸命、薬草を探している。

(センブリ、センブリ、ゲンノショウコ、ゲンノショウコ......)

セッセッと探している。

持っている袋にドンドン詰め込んでいく。

そうこうしているうちに時間が経つのを忘れてしまった。


背丈が2m近い白人のマイクは言わば超戦士であり、

アメリカのレンジャー部隊出身の「フォースの戦士」の一人だった。

一人で様子を探りにきたのだ。

それもあるが、あわよくば、


「一人で奇襲をかけるつもりなのだ!」


ところが「龍の一族」の少女にバッタリと会ったのだ。

秋子は、驚愕した!


(どうして、こんなところで......)


秋子は山へ一人で入ったことを後悔した。

不思議なのだ、この山には強力な結界が張られており、

「龍の一族」以外の人間は、立ち入ることができないはず。


(何故、どうやって)


超戦士で白人のマイクは、すぐに、


(何故、俺がここにいるのか驚いているな!)


「何故、結界が破られたか?疑問なのだろう」


「教えてやる、つまり、結界のパワーと同質の波動を出し中和したからだ。俺には、そういうフォースがあるのだよ!」


ハッハッハッと高笑いをした。

すぐに、


(殺すしかない!)


と決断した。


だが、日本人だが、なかなか美しい少女だった。

簡単に殺してしまうのが、惜しくなってきた。


(その前にオモチャにするのだ! めちゃくちゃにしてやる!)


鼻息が荒くなる。

拳を傷めないように、ピチピチの黒い革手袋をはめたマイクは、秋子の美しい顔を、


「殴り始めた!」


たちまち、秋子の顔はボコボコになる。

鼻から出血している。

倒れこむと、執拗に固い軍足で小柄な秋子の細い腹部を蹴りこんでくる。

苦悶の表情を浮かべる秋子。


(神様、助けて下さい!)


秋子は神様に祈った。


「脱げ!騒いだら殺す!」


フラフラとよろめきながら、ようやく、立ち上がり服を脱ぎはじめた。


「リボルバー!」と呟くと、右手に輝く銃のような物が握られている。

そうなのだ!マイクの「フォース」は、銃を実体化できるのだ!


ステンレスボディで銀色に輝くS&W M500だった。


「史上最強の拳銃!」


通常のマグナム弾の3倍以上の威力の弾丸を撃てる S&W M500のそれだけで美しいステンレスボディ、シルバーの銃身を少女のこめかみに押し当てた。


もう殺されそうだった。


「分かりました」


小さくうなずくと裸になった。


S&W M500の銃床で頭を軽く小突いた。

秋子は思わずあまりの恐怖から失禁した。

何故なら、その重みにある銃の圧倒的な破壊力に気付き恐怖したのだ。


「お願いです、命だけは助けてください!」


涙を浮かべながら、手を摺り合わせて命乞いをする。


「何でも言うことは聞きますから、助けて、下さい!」


「何でも言うことを聞くだと」


マイクは浮かれてニンマリとした。

秋子を後ろ手にガムテープで縛り、自由を奪われた秋子は震えている。

鼻息を荒くして、ジッパーをおろした。

怒張した白人の巨大な男根をファスナーから出し、19歳の少女にフェラチオを強要する。


「歯を立てたら、撃つ!」


涙を浮かべながら、小さな可憐な口にそれを含んだ。

だが、

してやったと、少女は一瞬微笑を浮かべた。


(狼の牙!)


「ギャー!」


マイクは叫び声をあげた。

ペニスが元から無くなっている......。

股間に血しぶきが、上がる。


「神我力発動!」


秋子は立ち上がり、言い放つ。

全身から金色のオーラがたちのぼる

そこには、秋子はおらず、一匹の狼がいるのだ。

それも、白狼だった。


つまり、秋子は人狼だったのだ!

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