好きがわからない貴方へ

@minisarada

第1話  友達の作り方

生き物には、男と女が存在する。

理由は簡単だ。それが無ければ繁殖出来ないからだ。


こんなつまらない回答を思いつくようになったのは、いつからだろうか。

あぁ。あの時からだ


___________________________________________


私の両親は、住む場所を変えるのが趣味だったらしい。

私は宮崎県で生まれたが、福岡県に住む事になった。

実際住んでいたのは8年ほどだし、幼い頃だったので記憶はほとんどない。

まずは8年間の間に「好き」という言葉を教えてくれた子の話をしようと思う。


小学校になった私は、友達が出来ずいつも姉に引っ付いて登下校していた。

教室では、机と睨めっこをするか雲についてひたすら考えることが多かった。

そんな不思議な子には当然周りは近づきはしなかった。

2年生になった。私には少し友達が出来始めた。


友達の作り方はこんな感じだった。


小学生の可愛い女の子は当然机を1人で持ち上げて運ぶ力などは持っていない。

誰かと手を組んで運ばなければいけなかった。

ただ、私はそれがとても苦手で。

机を片方少しずらして、反対側に移動してまたずらしてという効率の悪すぎる作業をしていたのだ。

そんな時、1人の女の子が私の運ぼうとしている机の片方を何故か持っていた。


私「、、、。」

なんとなく持ち上げて一緒に運んだ。

次の机も一緒にもった。

3個目を運んでる最中に、その女の子が


「名前なんていうの??」


私に聞いてきた。


私「さな」

とても冷たい対応をしてしまったと、今は反省している。


はな「私は、はな」

  「さなちゃん。私と友達になろ!」


なんて可愛らしい子だろう。


私はこの日、初めて友達が出来、友達の作り方をはなちゃんから教わった。



私は昔から素直な性格で、一度理解した事や

経験はすぐ身につける癖があった。

友達の作り方を学んだ私は、机を運ぶたび色んな子と話「友達になろ!」と言いクラスメイトと仲良くなった。

両親と姉は心底安心したであろう。

ただ、この経験から私はある男の子を悲しませてしまう事になる。





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