第5話「誠の気持ち」
ついに、個人戦決勝戦の時間になった。
誠は、痛めた足首にテーピングをガッチリ巻いて出場した。一切、痛いそぶりを見せずに。
相手は、団体戦で負けた相手。誠は、団体戦の借りを返す意気込みで臨んだ。
そして、ついに試合が始まった。試合は、五分五分。そんな中、誠が優位に試合が進んで行った。
試合が進むにつれて、誠の痛めた足首が悲鳴を上げ痛み始めた。
聡美は、一生懸命力を込めて応援した。
試合は、ついに相手が優位に進み始めた。誠は、くらいついて行った。
そして、ついに相手のマッチポイント。聡美は、ついに声を出さずに祈るばかり。
誠の足首は、限界を迎えていた。相手に打ち返すのが精一杯。
相手が決めるべくスマッシュを打ってきた。
聡美は、その瞬間目を瞑り手を組んで祈った。誠は、打ち返すために飛んだ。
しかし、無情にも届かずシャトルはコート内に。試合は、終わった。
そして、誠の高校生活最後の大会も終わった。
翌日、誠は足を引きずりながら学校に登校してきた。
そして、聡美の座ってる席に近づき「次は、お前の番だらな!」と一言だけ言って離れていった。
一週間後 「誠。今日、一緒に帰ろ!」「エッ?聡美、今日の部活は?」
「今日は、プール設備の点検で休み。たまには良いでしょ?」
「わるぃ。俺、頭悪いから勉強しないと大学行けないから。」
誠は、大会が終わりバトミントン部を引退し大学受験に向けて勉強に励んでいた。
聡美は、プールの設備の点検でプールが使えない事を口実にデートに誠を誘ってみたが、あえなく撃沈。
誠は、本当は嬉しかったが恥ずかしさが勝ってしまった。他にも、ある目的があったからだ。
翌日には、プールの設備点検が終わった。聡美は、いつもの様に授業終了後に高校最後の大会に向けて部員と共に練習を再開した。
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