-データ一部復旧中-

 260年ほど前―――。


 世界と世界をつなぐ「中立世界」、そこに張られたバリア、世界を渡るゲート。

 突然バリアが破壊され、貪欲に知識を求める種族は世界を渡った。


 強い人材だけを集めた能力者の集団は、違う世界をあっという間に破壊し、生き残った優秀な人材だけを無理やり自分たちの世界へと引き込んだ。


 ゲートは閉じられ、神の怒りにふれ、2つの世界はより拒絶反応を起こす。


 しかし、10年ほど言いなりになっていた、生き残りたちも、とうとう反乱を起こした。

 無理やりゲートを破り、自分たちの世界へと帰った。


 だが、目の前に広がるのは、変わり果てた世界。

 自分たちの家など、跡形もなく破壊されている。


 自分たちは死んでいなくても、世界は、とうの昔に死んでしまっていた。


 その者たちは、いきなり攻め込んだ者たちを憎んだ。

 恨んだ。呪った。


 そして、復讐を誓った。


 許されぬ行為だとしても、少しだけでいいから——この痛みを、あいつらにも味わわせてやりたい。


 そんな思いが芽生えたのだ。


 その人物は何十年も計画をたてた—――。

 そしてとうとう、計画を実行する日が訪れたとさ。




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