第7話 1日目~参~
そして、裏切り者が陰で動いている時。
身長は150㎝くらいで、右目が長い前髪で完全に隠れている。
フード付きパーカーを着て、首には星の飾りのついたネックレス。
「……誰ですか?」
しかし、その人物の隠れていない左目には、強い光が輝いている。
何かとてつもない強さを感じ、
「……質問の答え。あたしは
その言葉を言った後、
「あたし、仲間は一人に限定だから。で、その一人はもう決まってる」
「じゃ、じゃあ僕には何で……?」
「決まってるだろう」
「殺すため」
「鬼陣営なんですか?」
そんな
「そうに決まってる。ていうか、あたしは裏切り者。あ~、もうどうせお前は死ぬし、いいよね」
「裏切り者の、ゲーム能力説明に書かれていない力で、あたしは裏切り者になった。これでいいだろ?」
「まあ、お前は死ぬけどね。簡単な実力差。お前は弱くて私は強い。ただ単にそれだけの話」
そして、
「瞬間移動」
その時、
そして、
「
一つ目は、「瞬間移動」。
二つ目は、「
三つ目は、「心理眼」。心を読む。
四つ目は、「
そして五つ目……「
五つ目の「
そして、
「ん? 今何かした?」
普通に、生きていた。
「なっ………!」
「だ、大丈夫? どうかしたの?」
その瞬間、
「あたしに触んな!」
ものすごい力で、
そして、ハアハアと息をして離れる。
そこからツーッと血が出る。
すると……いきなり
どす黒いもの。
そんな表現が一番合っていた。
「
低い声で、
何か自分は———触れてはいけないところに触れた。
一瞬にして、強いからこそ
ここから離れることが最優先。
「瞬間移動」を。
<裏切り者視点>
「……おっ」
しかも、こんなに早くに。
どうしたのかな?
今、全員を「裏切り者」へと変換させて、全員ハッピーエンドっていう計画実行中なんだけど……。
まさか、失敗した?
ただ単に、出席番号順で言ったら一番最初の「藍沢海斗」ってやつを気絶させようとしただけなのに……。
「どうしたの?」
「あれ、あたしより強い」
予想通り、
そして
……びりびりと感じた。機械越しでも。
はっきりとわかる威圧感、圧迫感。
ここから出て行かなければ殺される、それが一瞬でわかるような低い声。
「……よ~く分かったよ。じゃ、次はこいついって」
私が名簿を見て思ったのは……この、わけわかんない「海」ってやつ。
海が名前なのかな?
それとも偽名?
謎だらけだ。
出席番号順に行くのも悪くないけど、それだと警戒されるかも。
だから、ランダムで襲う。
そして、気絶させた奴らを、
それで……。
「私はよく失敗するけど……今回は、必ず成功させるから」
「ね?」と、私は鬼陣営の人たちを振り返った。
「これならだれも苦しまないから」
「いいと思うよ」
そっけなく言ったのは
前髪辺りに付けた月の髪飾りが、そういった瞬間揺れて、強い光を放った。
その時、
「だけど、あいつだけは殺させて。
「! 苗字同じだなって思ってたけど、やっぱり姉妹⁉ じゃ、何で殺すって……」
「決まってるでしょ」
「あいつが、私を殺そうとしてるから。降りかかる火の粉は払わないと。返り討ちして、根源を止めてあげなきゃ」
「待っててね。今からすぐに、この名簿から名前を消してあげるから」
こうやって、私たちの計画は、裏で進んでいる———。
刻々と、ね。
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