第1章 暴走少女 46

一方カナリアは、黒入と別れた後急ぐ様子もなく道の真ん中で立っていた。

もちろん何もしていないわけではない。

精神を集中させ、魔力を高めていた。


周囲の空気中から、魔素を体内に取り込み魔力に変換する。


魔素とは、魔術の源でありこれが魔力に変わる。

魔素の取り込み方や、変換方法などは魔術師ごとに違うが、一般的にはカナリアの方式が多い。

極めれば戦闘中でも魔力を切らすことなく魔術使用可能という、晴れて『化け物』の仲間入りだ。

なら、魔素を取り込むのに集中しないと変換効率が格段に落ちる。

なので、元々自身で蓄えている魔力で戦闘を行う方が一般的だ。

魔力の残量によって戦闘方法も変えられるため。


故に、戦闘中にソレができるのは『化け物』なのだ。


技術力や、精神力が他と段違いの存在。

戦うイコール死を覚悟せねばならない。


何にせよ魔術師なら、基本的な術式なのだ。


カナリアはブツブツと術式を詠唱し、魔素を取り込みドンドン変換していく。

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