第1章 暴走少女 32
「切れねぇモンは仕方ねぇ。おい、黒入!術式を使うからよ、時間稼ぎ頼むわ!!」
「簡単に言ってくれるなぁ!」
そう言いながら、サヤカに代わって少女に向かって駆け出す。サヤカはすでに詠唱に取り掛かっている。
その詠唱自体に魔防壁が付与されており、本人にしか認識できない。
所謂、門外不出の術なのだ。
サヤカと交代で、黒入が戦闘態勢を取る。
「術式―――――展開ッ!」
ゴウッ、と黒入の身体に風が舞う。
その瞬間に全身に黒い霧が纏わりつく。
その術は至極単純だが強力な呪術。
五感、腕力、脚力、タフネスが格段に上がり、近接戦に特化するもの。
本来、黒入は魔術や呪術を目視することが出来ない。
認識することはできるので、もし不意打ちなどされた場合は己の感を頼りに対応するしかない。
しかし、
更に、五感全てに強化が入るので一般人とはかけ離れた力を発揮することが出来る。
少女はしげちゃんによる斬撃で、防衛態勢に入っていた。
向かってくる黒入に、風圧による斬撃を飛ばす。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます