第1章 暴走少女 12

 黒入は、苦笑いしながらはぐらかそうとする。しかし、カナリアはニコニコ微笑みながらプレッシャーを放っていた。


 まぁ、隠してもしょうがない。というより、だいたい情報の出どころなんて分かっていそうなもんだ。


「分かりましたって・・・。本命度、アンプちゃんから情報を買ったんですよ」

「まぁ、そうでだったのですね!私も久方ぶりにお会いしたいですわ」


 ワザとらしく驚いたフリをしたカナリアを横目に、ジトッーと見つめる。それもうふふ、と受け流した。


 本命度電源ほんめいどでんげん、通称アンプちゃんは主に、公には出来ない情報を提供してくれる情報屋だ。特定の店舗は持たず、自分の足と目で調査し、かなり正確な情報を売ってくれる。もちろん、情報の詳細や鮮度によって金額が変わってくる。

 それでも、みたいな人間からは重宝されている重要人物だ。


「彼女、中身はしっかりしてても見た目がだから凄く心配だわ」


 ほう、とカナリアは憂える表情をチラつかせた。

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