第1章 暴走少女 5

 黒入の目の前に両腕を組み、呆れ顔で立っている女性。


 カナリア。


 ここ湊市みなとの町はずれにある教会にるシスターだ。


 により、親交を深めている。


 整った顔立ち。腰まであるサラリとした金髪。閉じ合わせた長く濃いまつ毛。

 修道服からでも分かる、スラッとしたスタイル。


 まるで、漫画やアニメから出てきたかのような人間だ。


 おまけに、その両の目は閉じている。

 、エメラルド色をした綺麗な瞳だったと思う。


 いや、さすがに設定を盛りすぎでは?と笑みすら零れてしまいそうになるが、その事実を体現した人間が目の前にいるのだ。


 一見すればほとんどの人々は、惚れてしまいそうになるだろう。

 


 なぜ、過去形かというと性格上の話で彼女とはウマが合わない・・・。


 付き合いが長くなればなるほど、人間内面で判断するものだ。その事実も体現させられるとは、当時は思いもしなかったなぁ。


 と、寝起きのふわふわした頭で思考する。

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