いけいけ勇者様13

最上司叉

第1話

あの事件の翌日


婚約者は魔王を見るたびに照れてどうしていいか分からず逃げていた。


「魔王、昨日のこと覚えてるか?」


「何となく」


「そうか…」


「悪いことしちゃったかな?」


「そうだな…あれは照れているだけだと思うが」


「そうかな?」


「まぁ気にするな」


俺はそう言って弁当を2つ受け取ると魔王といつもの魔物退治に向かった。


そして魔物退治に向かう途中異変が起こった。



「魔王、何かがつけてくる」


「うん」


俺たちは息を合わせて走り出した。


そして森の中を抜けたところで隠れた。


するとそこに現れたのは俺たちを探す婚約者だった。


「え」


魔王は少し戸惑いながら婚約者に声をかける。


「どうしたの?」


「…」


婚約者は何も答えない。


魔王は少し困っている。


魔王は少し考えて婚約者に言った。


「昨日のことごめんなさい…嫌だったよね?…」


すると婚約者は言った。


「嫌じゃないです!!嬉しかったんです!!」


魔王は驚いている。


あの果実のせいでおかしくなっていたと朝婚約者に説明したのだがどういうことだ?


俺は婚約者に聞いた。


「魔王のこと好きなのか?」


「もちろん大好きに決まってる!」


俺は魔王は婚約者のことを好きではないと思っている。


でも今婚約者の告白を聞いても魔王は何も答えない。


俺は訳が分からなくなった。


まぁ俺には関係ない話なんだが保護者のつもりでいたのか魔王を心配していたらしい。


自分でも驚いている。


2人が上手くいこうが俺には関係ないことだと思った。


少し心に引っかかっていても。

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