第35話 女教師のお誘い
――――【善行目線】
大人の女性の色香をまとう一条先生のおっぱいの谷間に顔が埋まる古臭いエロゲらしいラッキースケベだったが、俺を夢見心地にさせてくれていた。
柔らかいながらも若さ弾けるって感じでパツンとした十代の肌と、甘いも吸いも知りすべて受け入れると言ったアラサーの肌はまったく違う良さがある。
俺を受け入れるとどんどん沈み込んで、先生に溺れていってしまうような感覚を覚えた。
図らずも先生を押し倒してしまったのだが、恥ずかしがりこそすれ、嫌がる素振りを見せなかったことが気になり、
【久しぶりに男の子に触れられたわ、うふふ♡】
なっ!?
俺に押し倒され、おっぱいに顔を埋められても、嫌がるどころか、うれしがるなんて……。
これは、ほぼ間違いなく先生は旦那さんとレスの状態にある。
若葉と勝るとも劣らない大きさの素晴らしいたわわが名残惜しいのだが、俺は顔を上げ、謝罪する。
「す、すみません! すぐ離れますから」
「そんなに謝らなくていいわ。キミが庇ってくれたおかげで怪我もしてないことだしね」
俺はとっさに先生の後頭部と腰というかおしりに手を回し抱えるような形で先生を押し倒してしまっており、先生からセクハラで訴えられてもおかくしくないくらいだった。
だが先生は俺に怒ることなく、小さな子どもが失敗して叱られることを恐れているのを頭をなでて微笑むような優しげな眼差しで俺を見ていた。
「いいのよ、ずっとこのままでも」
「そんなのマズいですって」
「うふふ、冗談よ。こんなおばさん、イヤだよね?」
「そんなことありません……。先生はおばさんなんかじゃないです!」
「そう? じゃあ、私を押し倒したお詫びってことで放課後付き合ってもらえるかしら?」
「分かりました……」
押し倒してしまった手前、俺は先生のお願いを受け入れざるを得なかった。でもこれって雅人が先生を寝取るエピソードと同じ入り方なんだよな……。
俺と先生がまさか不倫関係になったりしないように気をつけないと!
――――【若葉目線】
なんだか身体が火照って仕方ないので、お昼休みに兄さんと別行動を取ってしまっている。
休み時間に夢見心地でぼーっとしていると「大丈夫か、若葉? 熱でもある?」と心配されたけど、そのとき兄さんが私の前髪をかき分け、おでこをくっつけてきて体温を計ってくれた。
兄さんは夢だと勘違いしていたけど、私にとっても夢だった。
夢が叶ったという意味での……。
兄さんはどこか理性が強すぎるというか、私を大切に思うあまり、いっしょにえっちなことをするのは消極的に見えた。
でもずっと私が大切だから我慢していたんだと分かって、すごくうれしい。
途中で兄さんは疲れが溜まっていたのか、寝てしまったけれど、おしりでするなら処女のままでいられるとか思っちゃったりなんかして……。
「えへ、えへへへ……兄さんがまさか私にあんなことやこんなことをしてきてくれるなんて……」
「キッモ!」
いきなり部屋のドアが開いて入ってきた邪魔者が、兄さんとのラブシーンに浸る私を見て、残念なものを見るような目で言い放った。
「あ、菜々緒しぇんぱぁ~い、こんにちはぁ」
「あの、止めてくれない? 勝手に生徒会室に入って、私のデスクのうえによだれを垂らすのは!」
「らっれぇ……昨日、兄さんにぃ、キスされたんれすよぉ、これがよだれを垂らさず、おれますか?」
「なんですって!? 若葉、あなたその唇を貸しなさい。あなたとキスすれば師匠と間接キスしたことになるんだから!」
「どうして、そんなわけの分かんない発想になるんですか!」
「はあ? 愛に理屈など不要!」
「いや、意味が分かんないです」
ぐぐぐ……。
菜々緒先輩は男勝りの顔を寄せてきて、私の唇を強引に奪おうとしてきたので彼女の顔を両腕で押し返し、なんとか耐えていた。
「止めてください! 菜々緒先輩にキスなんてされたら、私までおもらし癖が移っちゃいます!」
「キスくらいでうつんないわよ!」
生徒会長のくせに脳筋みたいな考え方で呆れていると、
「なにやっての、あんたたち……」
「白石!?」
「萌香さん!?」
私たちがもみ合っていると、萌香さんが生徒会室に入ってきて、私たちにスマホのレンズを向けてきていた。
ピコン♪
「萌香さん、なに撮ってるんですか!」
「いや、菜々緒パイセンと若葉が浮気してるって、善行に報告しておこうと思って」
「どうして、私が若葉などと浮気をしなければならい」
「善行に相手にされなさすぎて、そっち方面に走ったんだと」
「私だって菜々緒先輩とだなんて、ぜったいイヤです……」
そう、私の唇にキスしていいのは兄さんだけなんだから!
「あのさ、2人が百合ップルでいちゃつこうがあたしは一向に構わないんだけど、ちょっと人について訊ねたいんだよねー」
「人について? うちの学校の生徒かしら? それなら先生に訊いてちょうだい。いま私は取り込み中だから」
「つか、それくらいしか菜々緒パイセンの利用価値ないっしょ」
「こんの青臭いしょんべん娘が言ってくれるわね。
パイセンじゃなく、生徒会長さまとお呼びなさい」
菜々緒先輩……おまいう?
私は素直にそう思った。
「えらそうにする癖にいち生徒のことも知らないなんて、生徒会長失格じゃないのぉ?」
「言わせておけば! 誰なのよ、言ってみなさい! 私がすべて答えてあげるんだから」
「4組の周防沙織って子。まあお飾りの会長に分かるわけないかぁー」
「ちょっと待ってなさい!」
どうも菜々緒先輩は煽り耐性がないらしい。簡単に萌香さんの挑発に乗せられて、鍵付きの書庫からファイルを取り出し萌香さんに見せていた。
「それって職権濫用じゃ……」
「若葉、硬いことは抜きにして。あんたも善行が取られちゃイヤでしょ?」
「兄さんが……取られる?」
「そう、こいつ最近、善行の周りをうろついてるからどんな奴かなぁ、って調べてたんだけど、よく分かんなくて。だから来たくもないパイセンとこ来たってわけ」
性懲りもなく兄さんを私から寝取ろうだなんて許せない!
だけど周防沙織って名前、どこかで聞いたことのあるような……う~ん、どこで聞いたんだろうか、私は思い出せないでいた。
―――――――――――――――――――――――
たくさんの応援コメントいただき、ありがとうございます。チェックはしているのですが更新に手一杯で返信できる余裕がありません。折りを見てお返しする予定ですので、しばらくお待ちください。
大人の魅力満載のやさしい先生とえろえろしちゃう展開にご期待の読者さまはフォロー、ご評価お願いいたします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます