第34話 めくるめく夢

「俺は本当にうれしい。若葉が俺のためにバニーガールなんてえっちな格好をしてくれるなんて……。最高にかわいいよ」

「兄さん……」


 俺は夢のなかだけでも欲望を叶えようとして、若葉のバニースーツへ人差し指を入れた。


「俺……若葉のおっぱい見たい」

「ふぁっ!?」


 夢とはいえ、率直すぎたか?


 性欲丸出しの俺の言葉に若葉は驚いてしまっていたが、いつものような罵倒はなくただただ胸元に手を置いて恥ずかしそうにしているだけ。


 でもいいよな? 俺の夢のなかなんだし!


 夢を見ている俺にいっさいの遠慮はなく、若葉にどんなに罵倒されようとも、土下座してでもおっぱいを見せてもらう覚悟だった。


 なぜなら目のまえにいるのは俺の理想の若葉だから!


「いい?」


 じっと若葉を見つめていると、無言で頷いてくれていた。たわわを覆う皮のようなバニースーツの胸元をめくろうとすると……、


 おっ!?


「痴漢してくる兄さんは逮捕です。えっちなことをしてくる悪い子はおしおきが必要ですね」


 若葉の谷間に俺の指が挟まりくすくすと笑いながら、俺とのじゃれ合いを楽しもうとしている。若葉は俺の指を谷間に挟むとれろーっと唾液を垂れ流し、潤滑剤代わりにしてしまう。



 むちゅっ、むちゅっ!



 ぱくっと俺の手を咥えこんだ若葉の谷間でマッサージされていた。


 やっぱりこれは夢に違いない!


「兄さん……どうですか? 私のマッサージ気持ちいいですか?」

「最高だよ。俺は若葉の兄さんになって、本当によかった」

「もう、兄さんのばかぁ……」


 恋人同士がえっちするときにだけに許される甘い罵倒に加え、両手とも若葉の包容力抜群の谷間に包まれたマッサージで癒されてしあわせな気分になる。


 それにしても夢のなかの若葉は大胆……いや衣装の違いだけで、いつも逆夜這いをしてくるのと大差ないのかもしれないが、狸寝入りしているときより恥じらいを感じながらも、ご奉仕してくれることにより興奮してしまっていた。


 マッサージの時点ですでに生地はぺろんとめくれてしまい、俺の眼前にさらされた若葉の乳房……だが乳首券の発行は若葉が許さない。なぜなら、クロスした手ブラで覆い隠して、恥ずかしそうに俺から顔を背けていたからだ。


 夢だから強引に剥がすこともできたかもしれない。しかし俺は雅人たちとは違う!


【えっちのときでも紳士たれ】


 それが俺のモットー。俺はやさしく若葉にお願いする。


「若葉のおっぱい、俺に見せてくれないか?」

「そんなストレートに言われても……」


 ダメだ、ちらりと俺の顔色を窺い、また目線を背けて恥じらう若葉がかわいすぎてたまらない。


「お願い、かわいい若葉のおっぱいは世界一きれいだって俺は思ってる。それを証明させてくれないか?」

「私の胸なんて、綺麗じゃありません……」


「若葉に綺麗じゃないところがあるわけないよ。光輝く銀の髪、宝石のような虹彩の瞳、透き通るほど白い肌、俺をやさしく包みこんでくれるスタイル抜群の身体。どれをとっても芸術なんて言葉で若葉を言い表しても陳腐にしか聞こえないほど、若葉は美しい……」


「はわわわわ……」


 自己肯定感の乏しい若葉に俺の思ってること、すべて正直に伝えると、彼女は湯気が出てしまうくらい露出した肌を桜色に染め、グル目で目が泳いでいる。


「お願い……若葉」


 無言で頷くと若葉はゆっくりと手を外す。


「ほんとうに綺麗だ……」


 若葉のおっぱいを見ていると、なぜだかぽたぽたと滴が落ちている。滴は重力でぷるんと柔らかなプリンのように広がった若葉の胸の稜線を伝って、ベッドへと流れ落ちていた。


「兄さん……涙が……」

「えっ!? ああ……若葉のおっぱいが美しすぎて感動してるんだと思う」


 俺の言葉を受け、若葉はかーっと顔を赤く染める。


 ひとことで言って若葉のおっぱいは……、


―――――――――自主規制――――――――――

【見せられないよ(≧Д≦)□】

若葉のかわいいビーチクの色や形をいっぱいおっぱい書きたいんですけどね、やっぱり書いちゃうと多分叱られるの。ごめんなさいm(_ _)m

―――――――――自主規制――――――――――


 俺が見たことのあるどのおっぱいよりも美しく俺の股間にドスライクだった。


 若葉はじっと俺の顔を見つめており、恥ずかしさに耐えたご褒美をくださいみたいな感じで、どうやら俺にキスのおねだりをしているらしい。


 ん……。


 俺はよくできました、とキスのご褒美を与える。


 若葉と俺は義理とはいえ、兄妹……。彼女からこっそり愛されているのは知っているが、いまさらながら、こんないちゃらぶが許されていいのかと思ってしまう。


 いや! これは夢なんだから、大丈夫だ!!!


 俺は若葉のおしりを掴んでなでていた。


 なんて柔らかいんだろう。


 愛おしくてぴたりと顔をつける。


 一方の若葉は俺の寝間着のズボンとトランクスを下ろしてしまっていた。下半身に唾液のような粘液が垂れてきたかと思うと、いつものようにとろっとした生温かい感触に包まれていた。


―――――――――自主規制――――――――――

ウロボロスって、2匹の蛇がお互いのしっぽを噛み合っちゃてるのもありなんですよね?www

―――――――――自主規制――――――――――


 俺と若葉は兄妹ということを忘れて、空が白むまで互いに感じるところを愛し合っていた。


 チュンチュン、チュンチュン♪


 起きるとそこには若葉の姿はなく、トランクスを穿いた股間の周りがべとべとしているだけ。若葉のバニーガールはやっぱり夢だったのだ分かり、肩を落としてしまった。


 黒瀬姉妹にあれだけ搾られたのに夢精するとか、俺の性欲って……。でもたとえあれが夢であったとしても、若葉と愛し合えただけでも最高の時間だったと思う。



 しばらくするとビシッと歪みなく、メイド服を身にまとった若葉が俺を起こしにきてくれたので、すぐさま彼女に訊ねた。


「なあ、若葉」

「なんです、兄さん? そんな改まって」

「俺が若葉にバニーガールのコスプレしてくれって言ったら、断るよな?」


「朝からなにを色ぼけたことを言ってるんですか! 私が兄さんのためにそんな破廉恥な格好をするわけがありません!」


「だよな……やっぱりあれは夢だったんだよなぁ。バニーガール姿の若葉……めちゃくちゃかわいかったんだけどなぁ」

「そ、そ、そんな誉めても二度と着ませんからっ」

「は?」


 若葉は「あっ!」と驚いた表情をしたかと思うと、俺から逃げ去るように部屋を出ていってしまった。


 そのあと部屋に入ってきた黒瀬姉妹に驚く。


「若葉さん、どうしたですか?」

「いや、若葉が『どうしたんですか?』じゃなく、黒瀬たちがどうしたんだよ!」


「お兄ちゃん、私たち住み込みでお手伝いすることになってるんだよ。そのほうが家庭教師さんもつけられて、いいだろうって、ね♡」


 驚いて黒瀬を見ると恥ずかしそうにして、檸檬ちゃんの言葉を頷いて肯定していた。


 はは……。うれしいけど、いいのかな、これ?


 

 両手に花どころか、美少女たちに囲まれながら登校した俺だったが、思い出すのは今朝方のこと。


 ああ、願わくばもう一度、バニーガール姿の若葉とえっちなことをしてみたいなぁ、と去りゆく若葉を見て、改めて素晴らしい夢だったとしみじみ振り返っていた。


 ぽよ~ん♪


 なぜかよそよそしくなり、先に教室に入った若葉を追いかけて、廊下を走っていたら、人にぶつかってしまった。その瞬間、俺の顔がたわわのような柔らかさに包まれていた。


 って、たわわのようなじゃなくて、たわわじゃん!!!


 俺は担任の一条先生を押し倒してしまっており、顔は先生のおっぱいに埋もれてしまっていたのだ。


「あら~、八乙女くん。焦っていても廊下を走っちゃダメよ、うふふふ」

「すみません! すぐどきますから」


 不可抗力とはいえ、押し倒してしまった上にセクハラまがいのことをしたにも拘らず、先生は怒るどころか優しく俺を諭すだけだった。


 そんな優しい一条先生がゲーム内では雅人と不倫関係に陥り、家庭崩壊を迎えてしまうなんて……。


 俺はなんとか夫婦仲が改善する手立てはないか模索していた。


―――――――――――――――――――――――

ということで、教室で自家発していた一条みゆき先生の再登場ですw 雅人&沙織がどんな罠を仕掛けてくるのか! って、なんも考えてない作者www

青っちょろいJKとは格が違う人妻のエロスにご期待の読者さまはフォロー、ご評価お願いいたします。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る