第2章 もう1人の転生者

第33話 逆夢落ち

――――【若葉目線】


 あんなに兄さんが悲しそうな顔を見せるなんて……。


 黒瀬さんのお母さんは悪い人ではないみたいだけど、女手ひとつで2人も育てないといけないらしく、お仕事で家にいないことが多いらしい。


 もし私が八乙女本家に迎えられなければ、黒瀬さん姉妹と同じように大変な生活を送り、原田先生のような酷い人に目をつけられてしまったら、と考えるだけで身体の震えが止まらなくなる。


 本当は兄さんには私だけを見て欲しい。


 同級生として、そして近しい境遇きょうぐうを体験してきた者としては黒瀬さんを助けてあげたい。その一方で女の私は違う思いでいる。


 黒瀬さんが兄さんのそばにいて、笑顔になっている姿を見るだけで胸が痛くなり、彼女に嫉妬しっとしてしまう嫌な気持ちが湧いてきてしまう。


 いまにも隣の部屋で黒瀬さんが兄さんに愛される姿を考えるだけで胸が張り裂けそう。


 逸る気持ちからか、こんな恥ずかしい衣装、一生着ることはないと思っていたけど、兄さんから捨てられたくないという想いが募り、私に羞恥心しゅうちしんを乗り越える強い力を与えてくれていた。


 意を決した私はクローゼットの奥にかけられた衣装を取り出し、まじまじと見つめていた。


 大好きな兄さんにだから着て見せようと思ったのだけれど、露出した肩や腕に谷間、おしりに足……お仕事やコスプレで人前に出ようとする女の子たちが、SNSによくいる見せたたがりの痴女なのではないかと思ってしまう。


 それでも兄さんに愛されたいのと、黒瀬さんに負けたくない想いから、タイツを履いたあと水着のような衣装に袖を……いいえ、足を通す。


 は、恥ずかしい……。


 姿見で見るとおしりがぷりんと半分、はみ出しちゃってる……。白いしっぽはふりふり揺れてかわいいんだけど指を差し入れ、おしりの生地を寄せようとすると、反対側が引っ張られてそちらが露わになっちゃう。


 ひーん、どうしたらいいの?


 ううん、ここで頑張って兄さんにサービスしないと黒瀬さんに負けちゃから!


 おしりもお腹もなんとか通ったのだけれど胸を覆う生地が小さく、なんだかすぐにめくれちゃいそう。


 もしかしたら兄さん見ている目のまえでめくれて乳首でもさらしてしまったら、恥ずかしさのあまり、照れ隠しで勢いのまま兄さんとえっちしてしまうかもしれない。


 覚悟を決めた私は最後にウサギの耳を模したカチューシャを身につけ、兄さん成分を補給しに部屋をあとにしていた……。



――――【善行目線】


 ん?


 なっ!?


 いつも逆夜這いに来る若葉だったが、俺の部屋に入ってきた彼女は今日に限ってメイド服じゃない。


 バニーガールだと!?


 うさ耳にブルー系のバニースーツに身を包み、若葉の健康的で頬ずりしたくなるような足は網タイツを履いていた。


 若葉のふくよかな胸はバニースーツからこぼれ落ちそうになりながら、グランドキャニオンも霞むほど美しい谷間を形成していた。


 俺のベッドのまえに来て、素晴らしい肢体したいを恥じらいながらも披露してくれる。


「兄さ~ん、知ってますかぁ? 飼育環境に置かれているウサギはぁ、一年を通して発情しているんですよぉ~。私も兄さんに愛され可愛がられてるってことは兄さんに飼われてるってことですよねぇ。それって兄さんが私をえっちな女の子にしちゃったってことですから、責任を取って私を満足させてくださ~い」

 

 いくら若葉でもそんな破廉恥な格好と言動を取るわけがない!


「こ~んな破廉恥はれんちでえっちな格好を見せるのは大大大好きな兄さんだけなんですからね。兄さんが望むなら、私のえっちなところ、ぜんぶ見せてあ・げ・ま・す♡」


 若葉は俺に向かって、顔を赤く染め恥じらいながらもありがたいことを口にしていた。



 だが、これは夢に違いない!!!



 夢なら、ちょっとくらい俺が若葉にしたかったことをしてもいいよね!


 いつもなら薄目を開けながらの狸寝入りでやり過ごすところだが、俺は若葉がいる目のまえで布団を振り払い起き上がった。


 いやこれは夢だから寝てはいるんだけど……。


「俺を驚かそうったってそうはいかないから。知ってるんだからな、キミは俺の夢のなかに出てきた俺の妄想、理想を具現化した若葉だってこと」

「えっ!? えっ!? 兄さん?」

「だからちょっと俺の欲望を叶えてもらうよ」


 俺が起きたことに狼狽ろうばいし、おしりのかわいいしっぽを見せながら若葉は四つん這いになって部屋から立ち去ろうとする。


「えっ!? 兄さんが起きてるって、嘘っ!?」


 なんてきれいなおしりなんだろうか。



 バックハグで確保した若葉を俺のベッドへ連れこむ。夢のなかだからこんなことできるが、現実にこんなことしたら、若葉から嫌われ翌日は口を聞いてもらえないに違いない。


 起こした若葉をひょいとお姫さまだっこすると、彼女にキスを落とす。すると若葉は唇に手を当て、俺を見つめて照れていた。


 丁重にベッドへ俺のお姫さまを寝かすと今度は俺が若葉のうえで四つん這いになり……、


 ちゅぱ、ちゅぱ、じゅるる……。


 わざとらしく卑猥ひわいな音を立てながら、舌で若葉を愛でていた。


「んま、んま、若葉のここ、舐めてみたかった。本当にすごくきれいだよ。若葉は世界三大美女、いいやヴィーナスなんかよりも俺は美しいと思う」


「ひゃあぁぁん、そ、そこはらめれすぅ……きょ、今日はぁ、お掃除もちゃんとできなかったのに、そんなとこぉ舐めちゃぁぁ……き、きたないですぅ」


「若葉……男の子はね、女の子に汚いから舐めちゃダメって言われるともの凄く興奮しちゃって、舐めずにいれなくなるんだよ」

「に、兄さんはえっちでドスケベで……私を弄んでばかりですぅぅ……」


 若葉は俺をさらに興奮させてしまい、口元に手をやって、しまったという表情を浮かべていた。だがもう遅い! 俺の高ぶった興奮は止まるどころか、自重するという言葉自体を忘れてしまった。


「だって、若葉がかわいすぎるからいけないんだよ。ふだんは毛に覆われているし、見たくても見れない。こんな美しくかぐわしいところ見せられたら男なら興奮しないほうがおかしいって」


 若葉のぷにぷにしたお肉を唇で咥えて舌でころころさせたり、甘噛みしてもてあそぶ。


 若葉は俺にぴちゃぴちゃと唾液まみれに穴の周りを舐め尽くされ、恥ずかしさと快感からか、露出した素肌からも分かる通り身体中を美しい桜色に染めていた。


 ちゅぱぁ、じゅるるる……。


「ひゃあぁぁん!」


 若葉は舐められ、くすぐったいのかぶるぶると身悶えして、よがるがそれがまたたまらなくかわいい。


 神々しいまでにきれいなのにかわいいっていうバフがついてしまったら、溺愛するしかないだろ。夢のなかだから、俺の性癖も若葉にバレずにさらけ出せる。


 俺の欲望はさらにエスカレートし、れろれろと若葉の光沢のある銀の毛をかき分け、穴に舌を入れ込む。


「ひゃんっ! らめっ、らめっ、そんなとこに舌いれちゃらめれすぅぅ~!!! にいさぁん、にいさぁん……」

「だ~め、若葉のここの味を覚えたら、もっと知りたくなっちゃった。もっと奥まで入れちゃうから」


「ああああん、にいさぁぁぁぁん、らめぇぇぇ!」


 若葉の白く美しい耳をしゃぶりつくした俺はさらなる欲望を加速させていた。


「に、兄さん、そこはダ、ダメです……は、はずかしいぃぃ」


 ゆっくりとバニースーツの胸を覆う布をめくろうとしていた。


―――――――――――――――――――――――

最近、指揮官先生になった作者です。読者さまからブルアカのシナリオいいよ、とお聞きしてたんですがチュートリアルの時点でも分かるくらい本当に日本のラノベを真摯にリスペクトされてて素晴らしいなぁ、という印象でした。


ともにバニーキャラがえちえちで作者うはうはなんですが、ブルアカはちっぱいキャラも人気があってよきよきですね。


メガニケの方は水着ヘルム艦長の海苔が見えてしまうという珍事を見事にやらかしてくれて、ラピ(公式)がため息混じりに謝罪してる姿が思い浮かんでしまいましたw 青海苔じゃなかったかwww


いいぞ、もっと若葉とやっちゃえ、善行! という読者さまはフォロー、ご評価お願いいたします。ちなみにバニーの日らしいんですが、偶々ですw

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る